「社内のコミュニケーションを活性化したい」「従業員同士が感謝しあう文化をつくりたい」といった課題の解決策を探すなかで、GRATICA(グラティカ)というサービス名にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
一方で、Web上には口コミも含めてさまざまな情報があり、実際の機能や料金がつかみにくいという声もあり、検討を進めにくいという方も少なくありません。
本記事では、GRATICAの概要と5つの機能、料金体系、導入までの流れを整理したうえで、メリットと注意点、向いている企業の条件、そしてサンクスカードツール選びで失敗しないための比較軸まで解説します。

GRATICAは、従業員同士が感謝の気持ちをカードにして贈り合うデジタルサンクスカードサービスです。1,500枚以上のデザインから相手やシーンに合った1枚を選び、メッセージを添えて送れます。
送られたカードは社内で共有され、周囲のメンバーから「いいね」やコメントが集まる設計になっています。感謝のやり取りが当事者2人のあいだで閉じず、チーム全体に見える形で広がっていくのが特徴です。
GRATICAは、紙のサンクスカードをデジタルに置き換えるだけの仕組みではありません。誰が誰にどんな感謝を伝えているかをデータとして蓄積し、組織の状態を把握する用途にも使われています。
GRATICAを提供しているのは、Q&Aサイト「OKWAVE」で知られる株式会社オーケーウェブ(旧・株式会社オウケイウェイヴ)です。公式サイトによると導入企業は700社以上にのぼり、サンクスカード領域で長年にわたって蓄積した知見が設計に反映されていると説明されています。
導入企業にはauじぶん銀行やブックオフコーポレーション、日本トイザらス、パーソルワークスデザインなど、規模も業種も異なる企業が並びます。全社一斉ではなく1部署からの導入にも対応しているため、まず特定の部門で試したい企業にも適した設計といえるでしょう。
出典:GRATICA公式サイト
GRATICAが想定しているのは、次のような組織課題です。
従業員同士のコミュニケーションが不足し、一体感が生まれにくい
感謝や称賛を伝え合う文化が根づいていない
日常の細かな貢献が周囲から見えないまま埋もれている
エンゲージメント調査を実施しても、結果を現場の改善につなげられない
従業員満足度を高める施策を打っても離職が減らない
サービス設計にはウェルビーイング研究者である前野隆司氏(武蔵野大学ウェルビーイング学部長、慶應義塾大学名誉教授)が監修として関わっており、日々の感謝の積み重ねが組織のウェルビーイング向上につながるという考え方が土台になっています。
出典:GRATICA公式サイト

GRATICAの機能は、大きく5つに整理できます。
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機能 |
概要 |
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サンクスカード送付 |
1,500枚以上のカードから選び、メッセージを添えて送付 |
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組織コミュニケーションの可視化 |
送受信データ、ソーシャルグラフ、ランキングを表示 |
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組織サーベイ |
月1回5問のアンケートとウェルビーイング循環マップ |
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ポイント・ギフト |
やり取りで貯まったポイントをギフトと交換 |
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オリジナルカード |
企業理念やビジョンを反映した独自デザインを作成 |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
中心となるのは、カードを選んでメッセージを送る機能です。カードの種類はカテゴリから絞り込めるほか、よく使う1枚を登録しておく運用もできます。
受け取った側には通知が届き、共有されたカードには誰でも「いいね」やコメントを残せます。感謝がその場で終わらず、会話のきっかけとして機能する点が紙との違いです。
Microsoft TeamsやSlack、Chatwork、LINE、LINE WORKSといったビジネスチャットとの連携にも対応しています。普段使っているツールの延長で送れるため、専用画面を開く手間を減らせるでしょう。
管理画面では、カードの作成数や送信数、受信数をリアルタイムで確認できます。データはダウンロードにも対応しており、部署別の利用状況を追いかけながら運用を調整する使い方が可能です。
誰と誰が頻繁にやり取りしているかを示すソーシャルグラフや、送った数・もらった数のランキング機能も備わっています。部門をまたいだつながりの有無や、周囲から高く評価されている人の存在が見えてきます。
管理面ではSAML認証によるシングルサインオン、CSVによる最大10,000件の一括登録にも対応しています。
前野氏監修の組織サーベイは、GRATICAのなかでも比較的新しい機能です。月1回・5問という設計で、現場の負担を抑えながら組織の状態を定点観測できます。
サーベイ結果とカードのやり取りを掛け合わせたウェルビーイング循環マップでは、チームの状態を直感的に把握できる仕組みです。さらにマップの結果に応じた改善アクションがテンプレートで提示されるため、調査して終わりになりがちなサーベイを次の打ち手につなげやすくなっています。
カードのやり取りを通じてポイントが貯まり、内容に応じて相手にポイントを加算して送ることもできます。貯まったポイントはギフトやノベルティグッズと交換できる仕組みです。
企業理念やビジョン、ミッションを反映した独自デザインのカードを作成できる機能です。行動指針をカードの文言に落とし込んでおくと、「この行動は理念に沿っている」という共通認識が日々のやり取りのなかで育っていきます。
理念は掲げるだけでは浸透しません。従業員が互いの行動を理念と結びつけて言語化する場面を増やす手段として、オリジナルカードは有効といえるでしょう。

GRATICAの料金は、初期費用と月額料金で構成されています。公式サイトでは最低利用料金として月額3万円からと案内されており、実際の金額は利用人数によって変動する見積もり制です。
導入前には2週間のトライアルも用意されています。カード文化が自社に合うかどうかは実際に使ってみないと判断しづらいため、試用期間を設けられる点は検討時の安心材料になります。
なお、Web上には「無料で使える」と記載された情報も残っていますが、これは過去のプラン構成にもとづく記述です。現在の料金は問い合わせによる見積もりが前提となるため、比較検討の際は公式サイトで最新の条件を確認してください。

問い合わせから運用開始までの流れは、次の5段階に分かれます。
公式サイトのフォームから問い合わせ、または資料をダウンロードします。オンライン相談の窓口も用意されているため、社内で検討材料を集める段階から相談が可能です。
要望をもとに提案を受け、必要に応じて2週間のトライアルへ進みます。この段階で、想定する部署のメンバーに実際に使ってもらい、反応を確かめておくと判断の精度が上がります。
契約手続きとあわせてアカウントが開設されます。社内稟議のサポートにも対応しているため、上長や役員への説明資料づくりで詰まった場合は相談してみるとよいでしょう。
ユーザー登録や部署・グループの設定、チャットツールとの連携などを整えます。人数が多い企業ではCSVによる一括登録が使えるため、準備の負担を軽くできます。
運用開始後は定例会議を通じた継続的な支援を受けられます。利用状況を振り返りながら運用ルールを見直せる体制があるかどうかは、定着を左右する要素です。

導入企業から評価されている点を3つ紹介します。
GRATICAは、メンバーを選び、カードを選び、メッセージを入力するという流れに機能を絞っています。マニュアルがなくても直感的に操作できるため、ITツールに不慣れな従業員が多い職場でも導入のハードルが下がります。
多機能なツールは説明コストがかさみ、結果として使われないまま終わることがあります。目的が明快なぶん、社内への説明や啓蒙が進めやすい点は実務担当者にとって大きな利点です。
1,500枚以上という枚数は、単なるバリエーションの多さにとどまりません。「ありがとう」という言葉は同じでも、選ぶ絵柄によってニュアンスや温度が変わります。
チャットで文字を打つより気恥ずかしさが和らぎ、季節のイベントやユニークな絵柄が選ぶ楽しさを生みます。感謝を伝えることに照れを感じやすい職場ほど、この効果は大きいでしょう。
やり取りが蓄積されると、部門間のつながりの濃淡や、周囲から信頼されているメンバーの存在が数字で見えてきます。定性的な印象に頼っていた組織理解を、データで裏づけられるようになります。
サーベイと組み合わせれば、感謝の量と従業員の状態の関係も追いかけられます。施策の効果を経営層に報告する際の材料としても使えるはずです。

導入後にギャップが生まれないよう、あらかじめ押さえておきたい点も整理します。
GRATICAはサンクスカードに特化したサービスのため、業務連絡や日常会話をこなす一般的なコミュニケーションツールとしては設計されていません。
すでにチャットツールが根づいている企業では、既存ツールとの役割分担を明確にしておく必要があります。感謝を伝える場として位置づけを絞るほうが、使われ方は安定するでしょう。
サンクスカードは、送る人と送らない人がはっきり分かれやすい施策です。積極的に使うメンバーがいる一方、まったく送らない従業員が固定化するケースは珍しくありません。
この偏りを放置すると、もらえない人が疎外感を抱く逆効果も生まれます。誰に向けて送るかの偏りを定期的に確認し、運用側から声かけを行なう体制が求められます。
月額3万円からという水準は、少人数の組織にとって割高に感じられる場合があります。利用人数によって金額が変わる仕組みのため、対象範囲の設計次第で総額は大きく動きます。
まず1部署から始めて効果を確認し、段階的に広げる進め方が現実的です。予算の目安は早めに見積もりを取って把握しておきましょう。

ここまでの内容を、自社に当てはめて判断できる形に整理します。
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向いている企業 |
向いていない企業 |
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感謝を伝え合う文化をゼロからつくりたい |
業務連絡も含めた総合的なコミュニケーション基盤を求めている |
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リモートや多拠点で接点が減っている |
すでに称賛や称え合いの仕組みが機能している |
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紙のサンクスカードの集計負担に困っている |
予算が月数千円規模に限られている |
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ITに不慣れな従業員が多い |
評価制度と直結させた運用を想定している |
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サーベイ結果を改善行動につなげたい |
一部の管理職だけで完結する仕組みを求めている |
判断に迷う場合は、トライアルで実際の反応を見るのが確実です。カード文化が合うかどうかは、社風によって差が出ます。

サンクスカードツールは各社から提供されており、機能だけを並べると差がつきにくいのが実情です。導入後に形だけ残る状態を避けるには、次の3点をポイントを軸にして比較するとよいでしょう。
「ありがとう」を伝え合う仕組みは関係性をやわらげますが、それだけでは業務上の貢献に対する承認までは届きません。難しい案件をやり切った、後輩の育成に時間を割いたといった行動は、感謝という言葉に収まりきらないでしょう。
感謝に加えて、行動そのものを称える機能があるかどうかを確認しておくと、施策の射程が広がります。
サンクスカードが定着するかどうかは、管理職が使うかどうかで大きく変わります。上司が動かない施策は、現場から「またひとつ増えた仕事」と受け止められがちです。
管理職の利用状況を把握できるか、送る習慣を後押しする通知やリマインドの仕組みがあるかは、事前に確かめておきたいポイントです。
多くのツールは導入直後こそ盛り上がりますが、3か月から半年で利用が落ち込む傾向があります。利用データをもとに運用を見直す伴走支援があるかどうかは、導入後に定着するかどうかに大きく影響するでしょう。

GRATICAの検討時によく挙がる疑問をまとめました。
現在は初期費用と月額料金がかかる有料サービスです。最低利用料金は月額3万円からで、人数に応じた見積もりとなります。無料と記載された情報は過去のプランにもとづくものです。
1部署からの導入に対応しています。全社展開の前に特定部門で試す進め方も選べます。
2週間のトライアルが用意されています。営業担当への問い合わせが前提となるため、検討初期の段階で相談しておくとスムーズです。
Microsoft Teams、Slack、Chatwork、LINE、LINE WORKSに対応しています。普段のワークフローのなかから感謝を送れます。
集計や保管の手間がなくなるほか、やり取りがデータとして残る点が大きな違いです。拠点が離れたメンバー同士でも送り合える利点もあります。

感謝を伝え合う仕組みに加えて、日々の行動そのものを称え合う文化まで育てたい場合は、チームワークアプリ「RECOG(レコグ)」も選択肢のひとつです。
RECOGは、メンバー同士が「レター」で感謝と称賛を贈り合うアプリです。行動を具体的に言葉にして伝える設計になっているため、成果が数字に表れにくい貢献にも光が当たります。管理職からの発信状況や部門ごとの利用傾向も可視化でき、施策が一部の人だけで完結する状態を防げます。
導入後は、運用データをもとにした伴走支援によって、称賛が日常の習慣として定着するまでをサポートします。称賛が積み重なるほど、メンバーは自分の仕事が見られているという実感を持てるようになるでしょう。
累計2,000社以上に導入され、心理的安全性の高い組織づくりを支えてきました。機能や導入事例をまとめた資料をご用意していますので、まずは資料請求からお気軽にご確認ください。
GRATICAは、1,500枚以上のカードから選んで感謝を伝えるデジタルサンクスカードサービスです。カードの送付にとどまらず、可視化機能や組織サーベイまで備えており、感謝のやり取りを組織改善の材料として扱える点に特徴があります。
料金は初期費用と月額3万円からの見積もり制で、2週間のトライアルも用意されています。導入を検討する際は、感謝の先にある称賛まで扱えるか、管理職の発信を設計できるか、定着支援があるかという3つの軸で比較してみてください。
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