「働き方改革を推進したいが、何から始めればよいかわからない」「制度を整えても従業員に浸透せず、形だけになってしまう」このような悩みを抱える人事担当者は少なくありません。ワークライフバランスの実現は、従業員の定着や生産性向上に直結する重要なテーマです。しかし、闇雲に制度を導入しても、現場に根づかなければ効果は限定的でしょう。
本記事では、実際にワークライフバランスの向上に成功した企業事例を7つ紹介します。制度設計だけでなく、称賛文化やコミュニケーション活性化といった「組織文化」の観点から取り組んだ事例を中心にまとめました。自社の施策を検討する際のヒントとして、ぜひお役立てください。

ワークライフバランスは、単なる労働時間の短縮や休日の増加を意味する言葉ではありません。仕事と生活の両方が充実し、互いによい影響を与え合う状態のことを指します。
なぜ今、多くの企業がこのテーマに取り組んでいるのでしょうか。まずは基本的な定義と、企業が重視すべき背景を確認しておきましょう。
ワークライフバランスとは、「仕事と生活の調和」を意味する考え方です。内閣府が策定した「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」では、やりがいや充実感を持って働きつつ、家庭・地域・自己啓発など仕事以外の時間も豊かに過ごせる社会の実現が目指されています。
重要なのは、仕事と生活を50対50に分けるという意味ではない点です。個人のライフステージや価値観によって、最適なバランスは異なります。育児期の従業員と独身の従業員では求める働き方が違いますし、同じ人でも時期によって優先順位は変わるでしょう。企業に求められるのは、多様な働き方の選択肢を用意し、従業員一人ひとりが自分に合ったバランスを実現できる環境を整えることです。
出典:仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章|内閣府
ワークライフバランスが重視されるのには、働き手が多様化していることが挙げられます。
少子高齢化による労働力人口の減少にともなって人手不足が深刻化するなか、女性・高齢者・外国人材など多様な人材の活躍が不可欠となっています。柔軟な働き方を用意しなければ優秀な人材の確保は困難になるため、ワークライフバランスを重視する企業が増えている状況です。
また、働き手の価値観が多様化しており、「自分らしく働きたい」「育児や介護と両立したい」というニーズが一般的になりました。終身雇用が前提ではなくなっている現代で、従業員のニーズに応えられない企業は、人材流出のリスクが高まります。
ほかにも、働き方改革関連法の施行などもあり、ワークライフバランスは企業にとって無視できないものとなっています。

ワークライフバランスの推進は、従業員個人だけでなく企業側にも多くのメリットをもたらします。制度を整えることは一見コストに見えるかもしれませんが、中長期的には経営力の強化につながる投資として捉えるべきでしょう。ここでは代表的な3つのメリットを解説します。
ワークライフバランスが整った職場では、従業員の満足度が高まり離職率が低下します。厚生労働省の調査によれば、転職理由の上位には「労働時間・休日の条件が悪かった」「職場の人間関係」が挙がっています。柔軟な働き方を導入し、働きやすい環境を整備すれば、こうした理由による離職を抑制できるでしょう。
離職率の低下は、採用コストや育成コストの削減にも直結します。せっかく時間をかけて育てた人材の流出を防げるため、組織全体のパフォーマンスが安定するメリットも大きいでしょう。
長時間労働が常態化している職場では、従業員の疲労が蓄積し集中力が低下します。一方、十分な休息と生活の充実が確保されている職場では、仕事への意欲が高まり、結果として生産性が向上する傾向が見られます。
また、会社が従業員のプライベートを尊重する姿勢を示せば、従業員の会社への愛着や貢献意欲、いわゆるエンゲージメントも高まるでしょう。エンゲージメントの高い組織は自発的な改善提案が生まれやすく、イノベーションのきっかけにもなります。
働きやすい企業というイメージは、採用市場で大きなアドバンテージとなります。
求職者は給与や事業内容だけでなく、「ここで長く働けそうか」「私生活と両立できそうか」を重視する傾向が強まりました。ワークライフバランスに積極的な企業は、求人への応募が増えやすく、優秀な人材の獲得につながるでしょう。
さらに、健康経営優良法人や女性活躍推進法に基づく「えるぼし認定」などの公的な認証を取得すれば、対外的な信頼性も高まります。BtoB取引やIR活動においても、人的資本経営の一環としてプラスに働く要素となるはずです。

ここからは、実際にワークライフバランスの向上に成功した企業の事例を7つ紹介します。いずれも、感謝や称賛を共有するチームワークアプリ「RECOG」を活用して、コミュニケーションの活性化と働きやすい職場づくりを両立した事例です。制度面だけでなく、組織文化の変革がワークライフバランスにどう影響するのかをご覧ください。
SBI証券では、新人オペレーターの早期離職が課題となっていました。業務の難しさに加え、先輩との関係構築に時間がかかり、孤立感を覚える新人が少なくありませんでした。
そこでRECOGを導入し、日常の小さな成長や努力を可視化する仕組みを整備。結果として、顧客対応品質指標は約3%向上し、新人オペレーターの離職率は約9%低下しました。蓄積された称賛データから相関図を作成し、座席配置やフォロー体制の見直しにも活用しています。ワークライフバランスは労働時間だけでなく「働きやすさ」の総合力で決まることを示す好例といえるでしょう。
オリンパスマーケティングでは、組織再編にともなって新たな企業文化の構築が課題となっていました。異なる部署の従業員が一体感を持って働ける環境を整えなければ、従業員のストレスや不満が蓄積しかねません。
そこで同社はRECOGを導入し、部署間の壁を越えた「ありがとう」のやり取りを定着させました。プロフィール機能により相互理解が深まり、コミュニケーションの質が向上。レターを通じて他部署の業務内容が共有されるため、情報収集のスピードも改善されたといいます。風通しのよい職場は、精神的なゆとりを生み、結果としてワークライフバランス向上につながっています。
製造業の現場では、部署をまたいだコミュニケーションが生まれにくいという課題があります。富士フイルムワコーケミカルの広野工場も例外ではなく、部署間の交流が少ない状況でした。
同工場では、利用促進チーム「スマイルクラブ」を立ち上げ、RECOGの活用を現場主導で広げていきました。サンクスカードだけでなく、投稿機能を使った「自己紹介リレー」なども行ない、従業員同士の相互理解が進んでいるそうです。ストレスチェックの結果も改善し、社内の雰囲気や風通しがよくなったと肌で感じられるようになったといいます。
アローグループは、2015年にRECOGの前身サービスを導入し、現在まで10年以上継続利用しています。長期間運用すると、多くの制度は形骸化しがちです。しかし同社では、内定者も含むグループ全従業員が日常的にコミュニケーションを交わす場として、今も活発に機能しています。
事業部や勤続年数を問わず称賛が飛び交う環境では、従業員同士のつながりが強まり、精神的な満足度も高まります。経営層の考え方や価値観を共有する場としても使われており、理念浸透と働きやすさの両立を実現した事例だといえるでしょう。
サービス業や小売業など幅広い事業を展開する株式会社タカラコーポレーションでは、以前から紙のサンクスカード制度を複数導入していました。しかし、どの制度も長続きせず、管理業務の負担も課題となっていたそうです。
そこでRECOGを導入し、サンクスカードをデジタル化しました。管理の手間が大幅に軽減され、シャイな県民性を持つ群馬県民にも無理なく馴染める気軽さが魅力だったといいます。対面で感謝を伝えるのが苦手な従業員でも、アプリを通じて気軽にコミュニケーションをとれるため、人間関係のストレスが減り、働きやすさの向上に貢献しました。
人事・労務管理の専門家である社会保険労務士法人はるか社労士事務所では、従業員の幸福度向上を目的にRECOGを活用しています。労務のプロフェッショナルだからこそ、制度だけでは従業員の働きやすさは実現できないと理解されているのでしょう。
日常的な感謝や称賛を共有することで、従業員同士の信頼関係が深まります。信頼関係の土台があるからこそ、制度もスムーズに運用され、有給休暇の取得や柔軟な働き方も浸透していくのです。専門家の視点から「文化」を重視する姿勢は、多くの中小企業にとって参考になるはずです。
RECOGを開発・運営する株式会社シンクスマイルも、ワークライフバランスの実践企業です。シンクスマイルでは、結婚・子育て・介護など、従業員一人ひとりの事情に合わせた柔軟な働き方を実現するためにリモートワークを導入しています。
リモートワークで懸念されるのが、コミュニケーション不足による孤立です。そこで、RECOG上で感謝や称賛を頻繁に贈り合うことで、直接会わなくてもつながりを感じられる環境を維持しています。その結果、従業員はプライベートと仕事のバランスを維持した多様な働き方を実現しています。
https://note.com/recog/n/n126380d7ff34

ワークライフバランスを実現するには、制度を整えるだけでは不十分で、現場に定着させる工夫が不可欠です。ここでは、自社で取り組む際に意識したいポイントを見ていきます。
フレックスタイム制、リモートワーク、育児短時間勤務など、ワークライフバランスを支える制度は多岐にわたります。しかし、立派な制度を作っても利用されなければ意味がありません。「取得しづらい雰囲気」「上司の理解不足」といった運用面の課題が、制度を形骸化させる最大の要因です。
制度を作った後は、利用促進のための社内啓発や管理職向け研修を並行して行ないましょう。経営層が自ら制度を利用し、使いやすい空気を作ることも重要なポイントです。
ワークライフバランスの阻害要因として軽視できないのが、職場の人間関係です。コミュニケーションが希薄な職場では、小さな悩みが相談できず、ストレスが蓄積していきます。逆に、感謝や称賛が日常的に交わされる職場は、心理的安全性が高く、働きやすさにつながるでしょう。
サンクスカード制度やピアボーナスツールの導入は、コミュニケーション活性化の有効な手段です。日々のやり取りを可視化すると、従業員の孤立を防ぎ、エンゲージメントの向上にもつながります。
制度や施策は、一過性のキャンペーンで終わらせては効果が出ません。ワークライフバランスを企業理念や行動指針に組み込み、組織文化として根づかせる視点が求められます。
そのためには、経営層の継続的なメッセージ発信、評価制度との連動、利用促進チームの設置など、長期的な仕組みづくりが必要です。先に紹介したアローグループのように、10年単位で運用を続けている企業ほど、文化として深く定着しているといえるでしょう。
ワークライフバランスの実現には、制度整備だけでなく、日常的なコミュニケーションの活性化が欠かせません。チームワークアプリ「RECOG」は、感謝や称賛のメッセージを従業員同士で気軽に贈り合えるサービスです。前身サービスを含めて累計2,000組織以上に導入されており、業種・規模を問わずさまざまな企業で活用されています。
SBI証券での新人離職率改善、オリンパスマーケティングでの部署間連携強化など、本記事で紹介した事例はいずれもRECOGの活用によってワークライフバランス向上につながった実例です。レター機能やバッジ、ポイント付与、バリュー浸透プログラムなど、組織課題に応じた機能が揃っており、専任のカスタマーサクセス担当者が伴走支援も行ないます。
「自社でも称賛文化を根づかせたい」「働きやすい組織をつくりたい」とお考えの方は、まずは資料をご請求ください。
ワークライフバランスの実現は、企業の持続的な成長に不可欠なテーマです。本記事では7つの企業事例を紹介してきましたが、共通するのは「制度」と「文化」の両面から取り組んでいる点でした。 リモートワークやフレックスタイムといった制度整備はもちろん大切ですが、それだけでは従業員の本当の働きやすさは実現しません。感謝や称賛が自然に飛び交う組織文化があってこそ、制度は生き生きと機能し、従業員一人ひとりが自分らしい働き方を実現できるのです。 まずは自社の現状を把握し、事例を参考にできる施策から始めてみましょう。従業員エンゲージメントを高めるツールの活用も、有効な選択肢の一つです。RECOGの詳細や導入事例についてさらに知りたい方は、ぜひ資料請求からお問い合わせください。 まとめ|事例を参考に自社のワークライフバランスを高めよう
\\編集部おすすめ記事//