ピアボーナスツールを導入したいものの、「どのサービスが自社に合うのか」「導入後も従業員に使ってもらえるのか」と迷っていませんか。ピアボーナスツールとは、従業員同士が感謝や称賛のメッセージを贈り、必要に応じてポイントを添えられるサービスです。ただし、称賛の運用に絞ったものから、情報共有や組織分析まで担うものまで、担う役割は大きく異なります。
そこでこの記事では、主要10ツールを「特化型」と「多機能型」に分けて整理し、それぞれの違いと選び方を解説します。自社がどちらのタイプを必要としているかを見極めれば、候補は自然と絞り込めるでしょう。感謝や称賛が無理なく続く職場づくりを目指す担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

ピアボーナスツールを機能の数だけで比べると、判断は難しくなります。まず押さえたいのは、そのツールが「称賛の運用に絞っているか」「称賛以外の業務機能まで備えるか」という設計の違いです。比較サイトでも一般的に用いられる分類が、特化型と多機能型の2種類です。
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タイプ |
特徴 |
該当ツール |
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特化型 |
ピアボーナスや称賛の運用に機能を絞っている |
Unipos/GRATICA/OH!KIMOCHI/HeyTaco/Sushi Bonus/インセンティブ・ポイント |
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多機能型 |
称賛に加え、社内報や掲示板、分析などの機能も備える |
RECOG/THANKS GIFT/TUNAG/agelu |
特化型は、称賛のやり取りに機能を絞ったタイプです。覚えることが少なく、すでに人事システムやグループウェアを導入している企業でも、役割を分けて取り入れやすい利点があります。称賛まわりの分析やチャット連携が充実したツールも多くあります。
多機能型は、称賛を起点に、社内報や掲示板、組織状態の可視化まで一つの基盤で担うタイプです。複数の施策をまとめられる一方、既存のグループウェアと機能が重複しないかを確認する必要があります。
なお、掲載順はランキングではありません。以下では、自社に合うタイプを見極める視点と、各ツールの特徴を見ていきましょう。

どちらのタイプが適しているかは、機能表を眺めるより、自社の状況を次の3つの視点で確認するほうが早く判断できます。
SlackやMicrosoft Teamsが全従業員の業務導線に組み込まれているなら、チャットと連携できる特化型が有力な候補になります。称賛のためだけに別のアプリを開く必要がなく、投稿のハードルが低いためです。
一方、店舗や工場などチャットを使わない従業員がいる場合、チャット連携だけに頼ると参加できない層が生まれます。全員が同じチャットを日常的に開いているかどうかが、判断の分かれ目です。
社内報、掲示板、サーベイなどを別々のサービスで運用している企業なら、多機能型を検討する価値があります。称賛を入口にして、情報共有や組織状態の把握まで同じ基盤へ集約できるためです。
反対に、既存のグループウェアが定着しているなら、機能が重複します。この場合は特化型を選び、既存ツールと役割を分けるほうが無理がありません。
表彰制度、目標達成、改善提案など、ポイントの用途を称賛以外にも広げる構想があるなら、付与基準を自社で設計できるツールが適しています。用途が従業員同士の称賛に限られるなら、シンプルな特化型か多機能型から検討しましょう。

多機能型は、称賛に加えて情報共有や分析まで一つの基盤で担うタイプです。称賛の習慣化にとどまらず、組織状態の把握や理念浸透まで進めたい企業に向いています。

RECOGは、感謝や称賛を「レター」で贈り合えるチームワークアプリです。レターにポイントを添えられるほか、社内の情報を共有する投稿機能、個人やグループで会話できるトーク機能も備えています。
蓄積したデータから個人の強みや組織内のつながりを可視化する分析機能があり、称賛の習慣化にとどまらず、組織状態を把握しながら改善を進めたい企業に適しています。SlackやMicrosoft Teamsなど外部ツールとの連携にも対応しています。
THANKS GIFTは、感謝のメッセージとともに社内通貨(コイン)を贈り合えるサービスです。経営層からの情報発信や理念浸透に強みがあり、Web社内報やパルスサーベイの機能も備えています。理念の浸透や社内報の運用まで同じサービスで進めたい企業に向いているでしょう。
TUNAGは、サンクスカードを含むさまざまな社内施策を、社内ポータル上で運用できるサービスです。サンクスカードにポイントを添えたり、送受信数を集計したりできます。
社内チャット、マニュアル管理、社内アンケート、日報など、業務基盤としての機能が幅広い点が特徴です。称賛制度だけでなく、社内の各種制度を一つにまとめたい企業と相性がよいでしょう。
ageluは、感謝を伝える「ありがとう」、なにげない話題を投稿できる「きいてきいて」、コメントやリアクションができる「いいね!」の3つの機能を備えたサービスです。感謝の投稿にはチップ(ポイント)を添えられます。
感謝タグにビジョンやバリューを設定でき、理念浸透にも活用できます。感謝のやり取りから相関図やダッシュボードで組織状態を可視化する機能もあり、SNS感覚で気軽な交流を増やしたい企業に向いています。

特化型は、感謝や称賛のやり取りに機能を絞ったタイプです。導入や運用がわかりやすく、初めて制度を取り入れる企業でも案内しやすい点が利点です。称賛まわりの分析やチャット連携が充実したツールもあります。
Uniposは、感謝やねぎらいのメッセージにポイントを添えて贈り合えるサービスです。投稿はタイムラインで共有され、当事者以外もリアクションを送れます。称賛内容を企業の行動指針と結び付ける運用に対応しており、どのような行動が評価されているのかを社内へ広げやすい点が特徴です。
称賛データの分析や、SlackやMicrosoft Teamsとの連携も備えています。社内報や掲示板といった業務基盤の機能は持たないため、称賛の運用に絞って導入したい企業に向いています。
GRATICAは、カードのデザインを選んで感謝を贈れるデジタルサンクスカードサービスです。受け取ったカードには「いいね」やコメントを返せます。紙のサンクスカードに近い体験を重視している点が特徴で、オリジナルデザインのカードを作れるため、理念やビジョンを込めたカードを用意する運用もできます。カードの送受信状況や組織内のつながりを可視化する機能も備えています。
OH!KIMOCHIは、感謝や称賛のメッセージをオンラインで贈れるサンクスカードサービスです。投稿はタイムラインで共有され、受け取った人にポイントが付与されます。スタンプだけの送付や匿名での送付にも対応しているため、積極的に参加しにくい従業員でもハードルが下がるでしょう。操作がシンプルで、機能の多さより始めやすさを重視する場合の候補になります。
HeyTacoは、感謝の印として仮想の「タコス」を贈り合うアメリカ発のサービスです。SlackやMicrosoft Teamsのチャット画面上から利用でき、称賛のためだけに別画面を開く必要がありません。1日に贈れる数の設定やランキング機能もあり、ゲーム性のある仕掛けが特徴です。基本言語は英語のため、導入前に社内で問題なく使えるか確認しておくとよいでしょう。
Sushi Bonusは、チャットツール上で感謝のメッセージとポイント(スシ)を贈れるサービスです。SlackやMicrosoft Teamsに加え、ChatworkやLINEにも対応しており、国内企業で使われているチャットを広くカバーしています。経営理念に沿った行動へハッシュタグを付けて贈る運用にも対応しており、理念浸透にも活用できるでしょう。
インセンティブ・ポイントは、従業員・顧客・代理店などを対象としたポイントプログラムを運用できるサービスです。ポイントの付与から商品交換までの仕組みをまとめて提供しています。付与基準やポイント名称を自社で設計できるため、従業員同士の称賛だけでなく、企業が推奨する行動全般へポイントの用途を広げられます。用途を広げる分、対象者と付与ルールを明確にしてから導入することが重要です。

タイプが決まったら、比較に進みます。ここで見るべきなのは機能の数ではなく、従業員が使い続けられるか、管理者が運用を回せるかという2点です。
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比較項目 |
確認する観点 |
確認方法 |
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画面の使いやすさ |
投稿までの手順/通知のわかりやすさ/スマートフォン対応 |
無料体験で現場の従業員にも操作してもらう |
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ポイント設定の柔軟性 |
付与上限/失効条件/交換先/ポイントなし運用の可否 |
自社の運用ルール案を提示して可否を確認する |
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分析レポート |
部署別の利用状況/偏りの把握/CSV出力 |
管理画面のデモを見せてもらう |
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セキュリティ |
暗号化/アクセス制限/権限設定/退職者アカウントの停止 |
自社の情報セキュリティ規程と突き合わせる |
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料金体系 |
初期費用/人数課金/追加機能/ポイント交換手数料 |
同じ人数と機能条件で各社へ見積もりを依頼する |
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サポート範囲 |
初期設定/従業員への説明/投稿促進/データの読み方 |
運用開始後も相談できるか受付時間まで確認する |
ピアボーナスは利用が任意になりやすいため、操作の負担がそのまま継続率に響きます。メッセージを投稿するまでの手順、通知のわかりやすさ、スマートフォンへの対応状況を比べましょう。
画面の見やすさは、現場勤務者にも内勤者にも重要です。現場勤務者が多い企業ではスマートフォンでの使いやすさ、内勤中心の企業ではパソコン画面での操作性を確認するとよいでしょう。管理者だけで判断せず、実際に使う従業員にも操作してもらってください。
ポイントを使う場合は、1回に贈れる量、一定期間の上限、失効条件、交換先を自社の方針に合わせられるか確認します。ポイントを使わず、称賛メッセージだけで運用したい企業もあるでしょう。
ポイントを使うなら、承認方法や交換の管理方法も確認が必要です。導入目的と運用ルールを先に決め、その内容を無理なく設定できるツールを選びましょう。
分析機能は、表示項目の多さよりも、担当者が内容を分析しやすいか、データを見て理解しやすいかが重要です。部署別の利用状況や送受信の偏りを、無理なく把握できる画面かを確かめます。
CSVなどでデータを出力できれば、人事データや組織サーベイの結果と組み合わせた分析にも使えます。導入前に、誰がどの頻度でレポートを見るかも決めておくとよいでしょう。
ピアボーナスツールには、従業員情報や組織内のメッセージが蓄積されます。こうした情報を守るため、通信・保存データの暗号化、アクセス制限、認証方法、端末紛失時の対応など、自社が求めるセキュリティ対策を確認しましょう。
外部認証の取得状況だけで判断せず、管理者権限の設定や退職者アカウントの停止方法も見ておく必要があります。自社の情報セキュリティ規程と矛盾しないサービスを選びましょう。
費用は月額料金だけでなく、初期費用、利用人数、追加機能、ポイント交換にかかる手数料によって変わります。比較する際は、各社へ同じ利用人数と必要機能を伝え、条件をそろえて見積もりを依頼しましょう。
現在の従業員数だけでなく、将来の増員も考慮が必要です。人数や機能を追加した際に費用がどう変わるかも確かめておくと安心でしょう。
ピアボーナスは、環境を整えただけでは利用が定着しません。初期設定、従業員への説明、投稿促進、利用データの見方など、どの範囲まで支援を受けられるか比べましょう。
問い合わせ方法や受付時間に加え、運用開始後も相談できるかが重要です。社内に運用経験者がいない場合は、継続的な支援を受けられるかも判断材料になります。

ピアボーナスツールは、導入するだけで称賛文化が生まれるものではありません。タイプ選定と機能比較を終えたら、契約前に次の3点も確認しておきましょう。
同じツールでも、料金プランによって次の範囲が異なる場合があります。
利用人数
分析
外部連携
データ保存
サポート
無料トライアルで使った機能が、契約予定のプランには含まれない可能性もあるでしょう。必要な機能が標準で使えるのか、追加契約が要るのかを確認します。契約前に利用条件を書面で確かめておけば、導入後の認識違いも防げます。
新しいツールを導入すると、従業員情報の登録や異動・退職時の更新など、管理業務も増えます。既存のチャットや人事システムと連携できない場合、複数のサービスで同じ情報を管理しなければなりません。
すでにサンクスカードや表彰制度がある企業では、新しいピアボーナスとの役割分担も必要です。現在の業務や制度のどこへ組み込むのかを決めてから導入しましょう。
ツール選定と同じくらい、誰が運用を担うかが定着を左右します。称賛する行動の基準と投稿例を用意し、経営層や管理職にも協力を求めておきましょう。
導入直後は投稿が伸びても、時間の経過とともに減っていくものです。利用データと現場の声をもとに、通知頻度やポイント上限、投稿例を定期的に見直してください。

比較の段階では、ツールの基本的な役割や費用の考え方に疑問を持つ担当者も少なくありません。ピアボーナスツールについてよくある質問とその回答をまとめました。
従業員同士が感謝や称賛のメッセージを贈り、必要に応じてポイントや報酬を添えられるサービスです。紙でも制度は運用できますが、ツールを使えば投稿内容やポイント、利用状況を一元管理できます。タイムライン共有、分析レポート、チャット連携などを備えたサービスもあり、必要な機能は導入目的や働き方によって変わります。
利用人数や機能、サポート範囲によって異なるため、一律の相場を示すのは困難です。初期費用や月額料金に加え、追加機能やポイント交換に関する費用が発生する場合もあります。候補を絞ったうえで、同じ利用人数と必要機能を各社へ伝え、見積もりを依頼すると比較しやすくなるでしょう。
すでに人事システムやグループウェアが定着していて、称賛の仕組みだけを加えたい場合は、役割を分けやすい特化型が向いています。社内報や掲示板、組織分析までまとめて一つの基盤で運用したい場合は、多機能型が選択肢になります。まず自社の課題を整理し、称賛だけを解決したいのか、周辺の施策まで含めたいのかで判断するとよいでしょう。
ピアボーナスツールは、称賛の運用に絞った特化型と、称賛に加えて情報共有や分析まで担う多機能型に整理できます。機能表を横並びで比べる前に、チャットの定着状況、称賛以外の施策をまとめたいか、ポイントの用途を広げるかという視点から、自社に合うタイプを見極めましょう。
タイプが決まれば、比較対象は絞られます。そのうえで、画面の使いやすさ、ポイント設定の柔軟性、分析、セキュリティ、料金、サポート範囲を、条件をそろえて確認してください。導入後は称賛ルールと投稿例を共有し、利用データをもとに運用を見直すことが定着につながります。
RECOGでは、感謝や称賛を贈るレター機能に加えて、投稿・トーク・分析機能を通じた組織づくりを支援しています。自社に合うピアボーナスの運用を検討している場合は、RECOGの活用もぜひご検討ください。
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