健康経営度調査への回答を進めるなかで、「どこから手を付ければよいのか」「前年の回答をどこまで使えるのか」「数値や自由記述をどう確認すればよいのか」と迷う方もいるのではないでしょうか。設問数が多いため、回答を始めてから必要なデータや根拠資料の不足に気付くと、関係部署への確認に時間がかかることもあります。
健康経営度調査では、取り組みの有無だけでなく、回答範囲や数値の根拠、施策の実施状況などを確認しながら進めることが大切です。前年の回答をそのまま転記するのではなく、最新の調査票と現在の取り組みを照らし合わせる必要があります。
この記事では、健康経営度調査に回答する際のコツをはじめ、事前に準備したい資料、回答を進める流れ、注意点を解説します。初めて担当する人はもちろん、前年から回答方法を見直したい人も参考にしてみてください。

健康経営度調査は、調査票を上から順番に埋めるだけでは効率よく進まない場合があります。認定の取得を目指す場合は、まず認定要件に関わる設問を押さえることが重要です。そのうえで前年の評価や社内にあるデータを確認し、情報収集や確認に時間がかかりそうな項目を早めに洗い出しておくことがポイントです。
認定の取得と回答作業の効率化に向けて、それぞれの実践方法を具体的に見ていきましょう。
健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定を取得するには、必須項目をすべて満たしたうえで、評価項目のうち一定数以上を満たす必要があります。どの設問が認定に関わるのかを最初に把握しておくと、優先して確認すべき箇所が明確になります。
健康経営度調査票では、必須設問に「★」、認定要件かつ選択設問に「■」が記載されています。ホワイト500などの認定要件に関わる設問には「◎」も付いているため、上位の認定を目指す場合はあわせて確認しましょう。
前年度に回答している場合は、フィードバックシートに記載された認定基準への適合状況も確認すると、満たしていない評価項目を把握しやすくなります。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」
評価項目のなかに満たしていないものが見つかった場合は、回答日までに実際に取り組みを始められるかを検討しましょう。健康経営度調査では、調査票で指定された回答対象期間内に実施した内容を回答するため、導入予定の段階にある施策は回答できません。
たとえば、従業員向けの健康教育やコミュニケーションの促進に向けた取り組みなど、比較的短い準備期間で始められる施策もあります。ただし、認定のためだけに形式的な施策を増やすのではなく、自社の健康課題に合った取り組みを選ぶことが大切です。
回答期間の直前に慌てないよう、年度の早い段階で評価項目の充足状況を確認しておくと、計画的に対応しやすくなります。
出典
ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」
ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」
前年も健康経営度調査に回答している場合は、フィードバックシートを確認してから作業に着手すると効率的です。フィードバックシートには、総合順位や側面別の評価、各施策の偏差値、業種平均との比較などが記載されており、自社の取り組みを見直す資料として利用できます。
評価が低かった項目については、回答方法だけを見直すのではなく、前年から取り組みそのものに変化があったかを確認しましょう。新しい施策を開始した、対象者を広げた、効果測定を始めたなど、実態に変化があれば最新の内容を回答へ反映します。
確認に時間がかかりそうな項目を先に洗い出しておけば、締切直前に関係部署へ急いで確認する事態も避けやすくなります。
健康診断の受診率や施策への参加率などを回答する際は、数値だけを転記するのではなく、どの部署から取得したデータなのか、分母と分子をどのように設定したのかも社内で記録しておくと確認がしやすくなります。
たとえば「参加率80%」だけを残した場合、翌年度に担当者が変わると、全従業員を分母にしたのか施策の対象者のみを分母にしたのか判断できない可能性があります。「人事部から取得」「対象者500人のうち参加者400人」のように記録しておけば、算定条件を追いやすくなるでしょう。
記録の形式に決まりはありませんが、年度をまたいで同じ条件で数値を比較するための実務上の工夫として有効です。
回答案を作成する際は、どの資料を根拠に回答したのかを設問ごとにひも付けておくと確認作業が進めやすくなります。調査票だけを完成させ、後から根拠資料を探す運用では、回答内容を再確認するときに時間がかかりかねません。
たとえば、回答管理表を用意して「設問番号」「回答担当者」「根拠資料の保存場所」を記録する方法があります。設問と資料の対応が明確になれば、提出前のダブルチェックだけでなく、翌年度に同じ項目へ回答するときにも確認しやすくなるでしょう。
まずは「どの回答が何に基づいているのか」を後から追える状態にしておきましょう。
健康経営では、施策を実施した事実だけでなく、その結果を確認して改善につなげる視点も求められます。健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定要件でも、「評価・改善」の大項目に健康経営の実施についての効果検証が設定されています。
たとえば健康教育を実施した場合は、実施日や対象者だけでなく、参加率やアンケート結果など、施策の目的に応じて確認している指標がないか整理しておきましょう。
成果の大きさだけを見るのではなく、実施結果を確認し、次の改善につなげる視点が重要です。調査への回答を機に、施策の実施と評価が切り離されていないかを見直すこともできます。
出典:ACTION!健康経営「健康経営優良法人2027(大規模法人部門)認定要件」
健康経営度調査では、最初に設定した組織形態や回答範囲を前提として、複数の設問へ回答します。特に複数法人を合算する場合は、設問ごとに回答範囲を変えず、回答範囲を設定する設問で決めた範囲に沿って回答する必要があります。
また、制度・施策は原則として全社・全従業員を対象としたものを回答しますが、女性従業員や健診の有所見者など、施策の性質上対象者を限定する場合や、事業場・職種ごとの健康課題に応じた施策には例外があります。
担当部署が複数に分かれる場合も、各部署が独自の対象範囲で集計しないよう、回答範囲や対象期間を事前に共有しておきましょう。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」

健康経営度調査は、法人の健康経営に関する取り組み状況や経年変化を把握するための調査です。健康経営銘柄の選定や健康経営優良法人の認定の基本情報として扱われます。回答を始める前に、どの法人が対象となるのか、何をもとに認定されるのかを押さえておきましょう。
年度によって設問や認定要件が見直されるため、実際に回答する際は最新の公式資料を確認することが欠かせません。
健康経営優良法人認定制度は、「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」の2部門に分かれています。このうち、健康経営度調査への回答が認定審査に活用されるのは大規模法人部門です。中小規模法人部門には、健康経営度調査とは別の申請書が用意されています。
なお、大規模法人部門に該当しない法人も健康経営度調査に回答できますが、認定を取得することはできません。回答した法人にはフィードバックシートが送付されるため、自社の取り組み状況を確認する目的で活用できます。
自社がどちらの部門に該当するかは、業種や従業員数などによって判断されるため、申請前に最新の区分条件を確認しましょう。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」
健康経営度調査は毎年度実施されており、年度ごとに調査票や申請関連資料が公開されます。健康経営優良法人の認定期間は約1年のため、すでに認定を受けている法人も、認定を継続するには毎年度の調査への回答と申請が必要です。前年の回答内容は参考になりますが、設問や選択肢、認定要件が毎年同じとは限りません。
前年の回答ファイルを新年度の回答へそのまま転記するのではなく、まず最新の調査票を確認し、変更された設問や追加された項目がないかを確認しましょう。そのうえで前年の回答と比較すると、自社の取り組みの変化も把握しやすくなります。
調査期間中にQ&Aが更新されることもあるため、回答開始時だけでなく提出前にもACTION!健康経営の申請関連資料を確認しておくと安心です。
出典
ACTION!健康経営「大規模法人部門の申請」
ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」
健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定要件は、5つの大項目で構成されています。健康施策を実施しているかだけではなく、経営方針や推進体制、効果検証、法令遵守まで含めて確認される点を押さえておきましょう。
大項目 |
主な内容 |
1.経営理念・方針 |
健康経営の戦略や社内外への情報開示など |
2.組織体制 |
経営層の体制、実施体制、保険者との連携、健康経営の理解・促進など |
3.制度・施策実行 |
健康課題の把握や具体的な健康施策など |
4.評価・改善 |
健康経営の実施についての効果検証 |
5.法令遵守・リスクマネジメント |
定期健診やストレスチェック、法令遵守に関する事項など |
認定を取得するには、各大項目に設定された必須項目をすべて満たしたうえで、「制度・施策実行」などに設定された評価項目のうち一定数以上を満たす必要があります。
また、大規模法人部門の認定法人のうち、健康経営度調査の評価結果が上位500の法人は「ホワイト500」として認定されます。ホワイト500では、従業員パフォーマンス指標及び測定方法の開示や、経営レベルの会議での健康経営の議題化などが必須項目として追加されるほか、評価結果の一括開示への同意も条件とされています。
自社で回答を分担する際も、大項目ごとに必要な情報や担当部署を整理しておくと進めやすくなります。
出典
ACTION!健康経営「健康経営優良法人2027(大規模法人部門)認定要件」
ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」
健康経営度調査に回答した法人には、健康経営の実践レベルなどを分析した評価結果としてフィードバックシートが送付されます。認定申請を行なわず、調査への回答のみを行なった法人にも評価結果が提供されます。
フィードバックシートには、総合順位や側面別の評価、各施策の偏差値、業種平均との比較などが記載されており、自社の取り組み状況を客観的に確認する材料として利用できます。
また、開示に同意した法人のフィードバックシートはACTION!健康経営で公開されており、同業他社の評価と自社の結果を比較する材料にもなります。

健康経営度調査は、人事・労務部門だけが保有する情報ですべて回答できるとは限りません。健康診断、勤怠、健康施策、研修、経営会議など、設問によって確認先が異なるため、回答前に必要な資料を洗い出しておくことが大切です。
前年から回答している法人も、古い資料をそのまま使用せず、回答年度の最新情報へ差し替えながら準備を進めましょう。
最初に用意したいのが、回答年度の健康経営度調査票、認定要件、公式Q&Aなどの申請関連資料です。設問内容や回答条件は見直される場合があるため、過年度の資料だけを参考にして回答するのは避けましょう。
特に判断に迷う設問がある場合は、民間企業の記事や前年の社内資料だけで決めず、調査票内の補足説明や健康経営優良法人認定事務局が公開するQ&Aを確認します。
回答期間中にQ&Aが追加・更新される場合もあります。作業開始時に保存した資料だけに頼らず、提出前に公式サイトを再確認すると変更点を見落としにくくなります。
前年も健康経営度調査に回答している法人は、前年度に提出した回答ファイルを比較資料として準備します。ただし、前年の回答はコピーするためではなく、自社の取り組みが1年間でどのように変わったかを確認するために使うことがポイントです。
前年に未実施だった施策を新たに始めた、対象者を広げた、実施方法を変更したといった変化があれば、現在の状況に合わせて回答を更新します。一方、すでに終了した施策は、調査票で指定された回答対象期間内に実施していたかを確認します。期間内に実施していれば回答の対象となり、期間外であれば回答から外します。設問によっては回答日時点の状況を問うものもあるため、各設問の指示もあわせて確認しましょう。
「継続」「変更」「新規」「終了」と分けて前年との差分を確認すると、更新すべき回答を見つけやすくなります。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」
健康経営度調査では、従業員数や健康診断の状況、施策の実績など、数値を入力する設問があります。回答を始めてから集計を依頼すると確認に時間がかかるため、調査票全体を見た段階で必要なデータを洗い出しておきましょう。
情報の保有先は、人事・労務部門だけとは限りません。健康保険組合、産業保健スタッフ、施策を担当する部署などに確認が必要な場合もあります。
集めた数値は、取得元の部署や算定式とあわせて記録しておくと、確認や翌年度の比較に活用しやすくなります。
調査票で回答する取り組みについては、実施内容を確認できる資料も準備しておきましょう。調査票には、申請にあたって保存すべき資料の例として、社内ルール・制度、研修資料、経営レベルの会議での議論、保険者や専門職との協議、社内イベントの実施記録などが示されています。
このほか、健診機関や委託先からの請求書、従業員への通知文書やメール送信内容の記録、実施状況が確認できる写真なども、調査票の資料例に挙げられています。
何を保存すべきかは設問によって異なるため、一律に同じ資料を用意するのではなく、回答内容を説明できるものを選びましょう。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」

健康経営度調査への回答は、調査票を開いてすぐ入力を始めるより、全体を確認してから必要な情報や担当部署を割り振る方が進めやすくなります。回答期限から逆算し、社内確認や修正に使う時間も確保しておきましょう。
回答作業を5つのステップに分け、担当者間で現在地を共有できるようにすると管理しやすくなります。
最初に、回答年度の調査票を一度最後まで確認します。この段階では細かな回答を決めることより、どのような情報が必要なのか、どの部署への確認が発生するのかを把握することを優先しましょう。
前年も回答している場合でも、前年の設問番号だけを頼りに進めないことが重要です。設問の追加や選択肢の変更によって、前年と似た内容でも回答条件が変わる場合があります。
注釈や補足説明にも目を通し、判断に迷う設問には印を付けておくと、後から公式Q&Aや認定事務局への確認が必要な項目をまとめやすくなります。
設問全体を確認したら、必要な情報と社内の担当部署をひも付けます。健康診断や勤怠、健康施策、経営会議、保険者との連携など、情報の種類によって保有している部署が異なる場合があります。
関係部署へ確認を依頼するときは、設問だけを送るのではなく、「何を確認したいのか」「いつのデータが必要なのか」「回答期限はいつか」まで伝えると認識のずれを減らせます。
複数部署から回答を集める場合は、調査票へ最終入力する担当者も明確にしておきましょう。情報を集約する窓口を決めておくと、回答の重複やファイルの取り違えを防ぎやすくなります。
必要な情報が集まったら、調査票へ回答案を入力します。選択式の設問、数値、自由記述のいずれも、回答時点で確認できる事実に基づいて記載することが基本です。
判断に迷う項目を推測だけで埋めず、「確認中」として担当部署へ戻せるよう管理しておくと、誤った回答をそのまま提出するリスクを抑えられます。
また、複数の担当者が同じ調査票を同時に編集すると、最新版が分からなくなることがあります。情報収集用の管理表を別に設けるなど、調査票そのものの編集者を限定する運用も検討するとよいでしょう。
なお、健康経営度調査票は代理作成が認められていません。外部の支援を受ける場合も、回答の記入と提出は申請する法人自身で行ないましょう。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」
回答案が完成したら、入力した内容と収集したデータ・根拠資料が一致しているかを確認します。
特に割合や人数を回答する設問では、調査票が指定する対象者や集計期間に沿っているかを見直しましょう。制度や施策についても、担当者の記憶だけで判断せず、実施記録や社内資料と照合します。
複数法人を合算して回答する場合は、回答範囲を設定する設問で決めた範囲と食い違っていないかも確認しましょう。根拠が確認できない項目は、そのまま提出せず事実関係を確かめます。
最後に、未回答箇所やエラーメッセージが残っていないかを確認し、調査票を提出します。大規模法人部門へ申請する場合は、記入した健康経営度調査票を専用サイトからアップロードする流れです。
提出直前には、自由記述の入力漏れ、必須設問への未回答、誤ったファイルの選択など、形式面を中心に確認しましょう。
認定を申請する場合は、提出前に誓約事項も確認が必要です。調査票では、回答内容すべてについて法人の代表者の承認を得ていることや、労働組合または従業員代表に共有していることなどが誓約事項に含まれています。誓約していない項目が1つでもあると不認定となるため、社内承認や共有にかかる期間もスケジュールに組み込んでおきましょう。
あわせて、回答内容を主たる保険者へ共有し、フィードバックシートを受け取った後も速やかに共有することが求められます。
回答期限は年度ごとに公表され、締切の延長は行なわれません。公式の申請案内で期限を確認し、社内では余裕を持った提出日を設定しておくと対応しやすくなります。
なお、認定を申請した法人には、申請受付の締切後に申請料の請求書が届きます。支払期日時点の入金確認をもって認定審査が行なわれるため、請求書に記載された期日までに支払いを済ませることも忘れないようにしましょう。
出典
ACTION!健康経営「大規模法人部門の申請」
ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」

健康経営度調査では、項目を多く「実施済み」に見せることより、自社の実態と一致した内容を回答することが重要です。認定申請では回答内容に虚偽がないことへの誓約も求められるため、予定中の施策や根拠を確認できない内容を安易に含めるのは避けましょう。
それぞれ、提出前に確認しておきたい注意点を解説します。
導入予定が決まっている施策であっても、健康経営度調査の回答日時点で実施していない内容は、実施済みとして回答できません。公式Q&Aでも、調査回答日までに実施していない内容は記載できないと明記されています。
たとえば「来月から研修を開始する」「制度導入の社内承認が済んでいる」という状態と、実際に取り組みを開始している状態は分けて考える必要があります。
認定を意識して予定段階の施策まで含めるのではなく、回答日時点の事実に基づいて記載しましょう。今後実施する施策については、次年度に向けた社内の改善計画として管理しておく方が適切です。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」
自由記述欄では、「研修を実施した」「健康施策を行なった」だけでは、何を実施したのか十分に伝わらない場合があります。調査票や設問の指示に沿って、対象者、取り組み内容、実施状況など、回答の判断に必要な事実を具体的に記載しましょう。
公式Q&Aでは、「その他」の自由記入欄は、想定している選択肢に当てはまらない先進的な取り組みなどを記入する欄とされています。自由記入欄そのものに配点はないものの、記載内容が適合要件を満たすか判断される場合があります。
文章量を増やすことを目的にせず、設問に対して必要な情報が過不足なく伝わる記載を意識することが大切です。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」
健康経営度調査票のファイルを、子会社やグループ会社など別法人の回答に流用しないよう注意しましょう。公式Q&Aでは、調査票には法人固有のIDが設定されており、複数法人で共有使用しないよう明記されています。
共有した場合、回答や健康経営優良法人(大規模法人部門)への申請が無効となる場合があります。複数法人の申請を同じ担当者が取りまとめている場合は、特にファイルの取り違えへ注意が必要です。
法人名と年度をファイル名に含める、保存フォルダを法人ごとに分けるなど、自社内でも識別しやすい管理方法を決めておきましょう。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」
健康経営優良法人(大規模法人部門)へ申請する場合は、調査票で回答した内容を説明できる資料を回答期間最終日から2年間保存することが誓約事項となっています。また、認定審査期間中や認定期間中に資料の提出を求められた場合は、法人自らが1週間以内に提出する必要があります。
保存する資料の形式に指定はなく、紙媒体でも電子ファイルでも構わないとされています。大切なのは、回答内容を後から説明できる状態を維持することです。
回答時に集めた資料を一時的な作業フォルダへ置いたままにせず、設問や年度が分かる形で管理しておくと、翌年度の確認にも利用しやすくなります。
出典
ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」
ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」
調査票をアップロードした後は、正常に手続きが完了しているかまで確認します。公式Q&Aでは、アップロード完了後に画面へ「アップロード完了」と表示されるため、画面を印刷するなどして控えを残す方法が案内されています。
締切日までは何度でもアップロードでき、最後にアップロードしたファイルが回答として受け付けられます。差し替えた場合は、提出したファイルが最新版かどうかもあわせて確認しましょう。
締切直前は、ファイルの差し替えやエラーへの対応時間を確保しにくくなります。公式の締切より前に社内の提出期限を設けておくと、確認時間を確保しやすくなるでしょう。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」

健康経営度調査への回答では、対象となる法人や提出後の修正、評価項目の扱い、フィードバックシートの活用方法などについて疑問が生じることがあります。最後に、回答を進める際に確認しておきたい4つの質問へ回答します。
申請条件や提出方法は年度によって変更される可能性があるため、実際の手続きでは最新の調査票や公式Q&Aもあわせて確認しましょう。
健康経営優良法人の認定申請では、大規模法人部門へ申請する法人が健康経営度調査に回答し、中小規模法人部門へ申請する法人は別の認定申請書を使用します。そのため、中小規模法人部門で認定を目指す場合は、中小規模法人向けの申請手続きを確認しましょう。
一方、健康経営度調査そのものは、大規模法人部門に該当しない法人でも回答できます。ただし、その場合は認定を取得することはできません。回答した法人にはフィードバックシートが送付されるため、自社の取り組み状況を確認する目的で活用できます。
自社がどちらの部門に該当するかは、業種や従業員数などの条件によって異なるため、申請年度の区分基準を確認しましょう。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査票」
健康経営度調査では、締切日までは何度でもファイルをアップロードできます。複数回アップロードした場合は、最後にアップロードされたファイルが回答として受け付けられる仕組みです。
そのため、提出後に入力ミスへ気付いた場合でも、締切前であれば修正版へ差し替えられます。ただし、締切後の修正はできないため、提出後も回答ファイルの最新版を明確にしておくことが重要です。
修正版には更新日や版番号を付けるなど、古いファイルを誤って再アップロードしないための管理も行ないましょう。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」
「評価項目不適合」と記載された選択肢を選んでも、すぐに申請全体が不認定になるわけではありません。公式Q&Aでは、選択項目が不適合でも、ほかの認定要件を満たせば認定要件を満たすとされています。
一方、「健康経営優良法人不認定」と記載された選択肢は必須項目に関するものです。これを選んだ場合は不認定となります。
設問の横にある記載がどちらに当たるかを確認し、実態と異なる選択肢を選ばないよう注意しましょう。
出典:ACTION!健康経営「令和8年度 健康経営度調査に関するQ&A」
フィードバックシートは、調査結果を確認するだけでなく、次年度に向けた健康経営の改善テーマを考える材料として活用できます。総合順位や側面別の評価、各施策の偏差値などを確認し、自社で評価が低い領域や改善余地がある項目を洗い出しましょう。
ただし、評価が低い項目について施策数を単純に増やせばよいわけではありません。現在の取り組み内容や実施状況、効果検証の方法を確認し、自社の健康課題に合った改善につなげることが大切です。
フィードバックシートを受け取った段階で関係部署と共有し、年間の取り組みへ反映しておけば、翌年度の回答準備も進めやすくなります。

健康経営度調査では、「コミュニケーションの促進に向けた取り組み」が評価項目の1つです。調査票では、認定基準を満たす取り組みの例として、従業員同士が感謝を伝え合うことへのインセンティブ付与(社内サンクスポイント制度等)が挙げられています。
RECOGは、感謝や称賛をレターで伝え合い、ポイントを贈り合えるサービスです。日常的なコミュニケーションの促進に加え、健康施策と組み合わせて活用することもできます。回答時は最新の調査票の基準に沿って運用内容を確認し、実施記録も保存しておきましょう。
健康経営度調査へ回答する際は、設問を埋めることだけを目的にせず、自社の取り組みを事実と根拠に基づいて確認することが大切です。前年度のフィードバックシートから確認すべき項目を洗い出し、数値の取得元や算定条件、回答の根拠となる資料まで準備しておけば、社内での確認も進めやすくなります。
また、施策を実施した事実だけでなく、その結果を確認し、改善につなげる視点も健康経営では欠かせません。健康経営度調査への回答を、年に1度の申請作業として終わらせず、自社の取り組みを振り返る機会として活用しましょう。
健康経営度調査では、「コミュニケーションの促進に向けた取り組み」も評価項目の1つです。調査票では、認定基準を満たす取り組みの例として、従業員同士が感謝を伝え合うことへのインセンティブ付与(社内通貨、社内サンクスポイント制度等)が挙げられています。
RECOGでは、感謝・称賛を伝え合えるレター機能やポイント機能を通じて、従業員同士のコミュニケーションづくりを支援しています。実際の回答にあたっては調査票の設問や基準に沿って運用内容を確認したうえで、健康経営の取り組みの一環として、RECOGの活用もぜひご検討ください。
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