社内コミュニケーションや組織改善のツールを比較していると「TUNAG(ツナグ)」を目にする方も多いのではないでしょうか。ただ、紹介されている機能の幅が広いため、結局どのようなサービスなのかがつかみにくいという声も少なくありません。
TUNAGは、エンゲージメント向上と業務のデジタル化をひとつのアプリにまとめた組織改善のクラウドサービスです。この記事では、提供元や機能、料金体系といった基本情報に加えて、導入に向いている企業の特徴や導入後に定着させるためのポイントまで整理しました。比較検討の材料としてご活用ください。

TUNAGは、株式会社スタメンが提供する組織改善のクラウドサービスです。サンクスカードやWeb社内報といったエンゲージメント向上の機能と、社内チャットやワークフローなどの業務効率化の機能を、ひとつのアプリに集約している点が最大の特徴といえます。
コンセプトは「エンゲージメント向上と業務DXをひとつのプラットフォームで実現する」です。組織課題は企業ごとに異なるという前提に立ち、自社に必要な取り組みを組み立てて運用していく設計になっています。
運営元は、東京都千代田区と愛知県名古屋市に本社を置く株式会社スタメンです。東証に上場しており、プライバシーマークと情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格ISO/IEC 27001の認証も取得しています。
社外の従業員データを預けるツールでは、提供元の事業継続性やセキュリティ体制が選定基準になります。上場企業が運営し、第三者認証を取得している点は、稟議を通すうえでの材料になるでしょう。
TUNAGの導入実績は1,400社以上、継続率は99%、利用ID数は170万に達しています(2026年7月末時点)。
導入企業は小売、製造、飲食、物流、介護医療など幅広い業種にわたります。オフィス勤務者だけでなく、店舗や工場、配送現場で働く従業員を多く抱える企業での採用が目立つ点も傾向のひとつです。
TUNAGは「社内SNS」「Web社内報ツール」「ピアボーナスツール」といった複数のカテゴリで紹介されます。これは、それぞれのカテゴリに相当する機能をあわせ持っているためです。
一方で、単機能のツールとは設計思想が異なります。次の表のとおり、カバー範囲と導入の進め方に違いが出てきます。
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比較軸 |
TUNAG(多機能型) |
単機能特化型ツール |
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カバー範囲 |
情報共有から称賛、申請業務まで横断 |
ひとつの目的に絞る |
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導入の進め方 |
用途を設計してから展開 |
目的が明確なため展開が早い |
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費用 |
機能と人数に応じて変動 |
比較的わかりやすい |
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向く場面 |
複数ツールの一元化 |
特定の課題をすぐ解決したい場合 |
つまりTUNAGは、特定カテゴリの製品というより、複数のカテゴリをまたぐプラットフォームとして捉えるのが実態に近い位置づけです。すでに複数のツールを使い分けていて、契約や運用が煩雑になっている企業ほど、一元化の効果を実感しやすくなります。

TUNAGの機能は、大きく「エンゲージメント向上」と「業務DX・効率化」の2分類に分かれます。必要な機能を選んで組み合わせる形になるため、すべてを最初から使う必要はありません。
従業員のモチベーションや組織への愛着を高める機能群です。
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機能 |
主な用途 |
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サンクスカード |
感謝や称賛のメッセージを従業員同士で贈り合う |
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社内ポイント |
称賛にポイントを添え、景品や手当と交換する |
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表彰制度 |
表彰の実施と結果の全社共有をデジタル化する |
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社長メッセージ |
経営層の考えをテキストや動画で発信する |
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Web社内報 |
部署紹介や社内の出来事を記事として配信する |
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サーベイ |
組織状態を定点で調査し、変化を追う |
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1on1 |
面談の記録と振り返りを蓄積する |
投稿にはコメントやスタンプでの反応が可能なため、一方通行の発信で終わらせない構造になっています。
日々の業務そのものをアプリ上に載せる機能群です。
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機能 |
主な用途 |
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社内掲示板 |
重要なお知らせを配信し、既読率を把握する |
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社内チャット |
拠点や部署をまたいだ連絡をリアルタイムに行なう |
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ワークフロー |
シフトや休暇、備品購入などの申請と承認を電子化 |
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マニュアル管理 |
業務手順を集約し、いつでも参照できるようにする |
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日報 |
日々の報告を蓄積し、上長がコメントを返す |
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社内アンケート |
全社や部署単位で意見を集める |
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タスク依頼 |
依頼と進捗を可視化する |
エンゲージメント向上の施策だけでは、従業員がアプリを開く理由が生まれにくいものです。日常業務の機能を同じアプリに載せることが、施策を届けるための土台になっています。

TUNAGにはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
TUNAGの取り組みは、プログラミングの知識がなくても設計できます。たとえば申請フォームの項目を記入式や選択式、ファイル添付などから選んで組み立てられるため、Webツールに慣れていない担当者でも操作しやすい設計です。
閲覧権限や投稿権限は、部署単位や役職単位で細かく設定できます。必要な情報を必要な人にだけ届けたい場面でも柔軟に対応できるでしょう。
スマートフォンアプリに対応しており、社用メールアドレスや社用端末を持たない従業員にもアカウントを発行できます。パートやアルバイトまで含めた全従業員に同じ情報を届けられる点が、現場を抱える企業に選ばれている理由のひとつです。
店舗や工場では、本部からの連絡が店長やマネージャー経由でしか届かず、伝わり方に差が出るケースが起きます。全員が直接受け取れる経路をつくることが、情報格差の解消につながります。
導入企業には専任のカスタマーサクセス担当がつき、初期設定から社内説明会の設計まで支援します。運用開始後も、利用データをもとにした分析レポートの提供や改善提案を受けられます。
さらに、導入企業同士のオンラインコミュニティや活用セミナーも用意されています。ツールを入れたあとの運用に不安がある企業にとって、支援体制の厚さは判断材料になるはずです。

TUNAGの料金は初期費用と月額費用の2本立てで、いずれも金額は公開されていません。利用人数や活用する機能に応じて変動するため、見積もりフォームからの問い合わせが必要になります。
なお、データ量の増加による追加費用は発生しない仕組みです。投稿やファイルが蓄積しても課金が膨らまない点は、長期利用を前提とする場合は魅力となるでしょう。
金額が非公開のサービスでは、他社と横並びで比べにくいという不便さがあります。ただ、人数と機能で価格が決まる方式には、使わない機能の分まで支払わずに済むという合理性もあります。自社の必要要件を先に固めてから相談すれば、過不足のない提案を引き出しやすくなるでしょう。
見積もりを取る際は、次の点をあわせて確認しておくとよいでしょう。
対象人数の範囲(全従業員か、特定の部署や雇用形態に絞るか)
標準機能に含まれる範囲と、オプション扱いになる機能
最低利用期間と、中途解約時の取り扱い
初期設計や説明会の支援がどこまで費用に含まれるか
ツール比較の際には、複数社から見積もりをとることをおすすめします。

TUNAGの検討でつまずきやすいのは、料金、運用体制、スケジュールの3点です。いずれもサービスの良し悪しというより、機能を幅広く備えたプラットフォームである以上、どうしても向き合うことになる論点といえます。先に把握しておけば、見積もり依頼も社内調整も進めやすくなるでしょう。
料金が非公開のため、他ツールとの費用比較を進められません。候補を3社ほどに絞ってから同時に見積もりを依頼するなど、進め方に工夫が要ります。必要な機能を明確にしてから相談することで、自社にマッチした提案を得られるでしょう。
機能の幅広さは強みであると同時に、運用設計の手間にもつながります。何を、誰が、どの頻度で投稿し、どう反応するのか、という設計があいまいなまま導入すると、機能だけが並んで使われない状態になりかねません。
最初から全機能を展開せず、優先度の高いものからスモールスタートする進め方が現実的です。たとえば情報共有とサンクスカードの2つに絞り、定着を確認してから広げていく方法がよいでしょう。
契約から利用開始までは、最短で1ヶ月とされています。課題のヒアリングと初期設計、社内説明会を経て運用に入ることが理由です。
すぐに使い始めたい場合には向きませんが、逆にいえば設計に時間をかける前提のサービスです。導入時期から逆算してスケジュールを組んでおきましょう。

これまでの内容を踏まえると、TUNAGが力を発揮しやすい企業の条件が見えてきます。
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向いている企業 |
別の選択肢もあわせて検討したい企業 |
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多拠点、店舗、工場など現場従業員が多い |
全員がPCとメールアドレスを持つオフィス中心の組織 |
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複数ツールが乱立しコストが膨らんでいる |
すでにチャットや社内報ツールが定着している |
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情報共有と業務申請をまとめて電子化したい |
解決したい課題がひとつに絞られている |
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運用設計に工数を割ける体制がある |
担当者が兼務で、運用に時間を割きにくい |
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中長期で組織改善に取り組む方針がある |
短期間で効果を確かめたい |
自社が右側に多く当てはまる場合、目的を絞ったツールのほうが早く成果につながるケースもあります。

TUNAGの導入を検討している際には、基本的に次の4ステップで進みます。
まずはサービス資料をダウンロードするか、無料デモで実際の画面を確認します。デモは最短30分程度で、自社の課題に合わせた活用方法の提案を受けられます。
この段階で、社内の誰に使ってもらうのかをおおまかに描いておくと、その後の相談が具体的になります。
現在の組織課題や運用体制についてヒアリングを受け、同業種の事例を交えた活用提案と見積もりが提示されます。
複数ツールを比較している段階なら、比較軸を先に伝えておくと提案が噛み合いやすくなるでしょう。
契約後はアカウントを発行し、専任担当の支援を受けながら初期設計を進めます。掲示板のカテゴリ構成や申請フローの設計、権限設定などがここに含まれます。
設計が固まったら、利用者向けの説明会を開催します。最初の使い方を全員にそろえておくと、立ち上がりが安定しやすくなります。
運用開始後は、専任担当から活用提案や定着に向けた情報提供を受けられます。利用率やコミュニケーション量のデータをもとに、投稿が止まっている部署へのフォローも打てるようになります。

ツールの選定と同じくらい重要なのが、導入したあとの運用です。ここはTUNAGに限らず、あらゆる組織改善ツールに共通します。定着ポイントを3つ見ていきましょう。
「何ができるか」から入ると、機能の多さに引っ張られて目的があいまいになります。先に決めるべきは「どの課題を、どの指標で改善したいか」です。
拠点間の情報格差なのか、現場従業員の定着率なのか、称賛が生まれない風土なのか。ここが定まっていれば、必要な機能はおのずと絞られます。
導入直後は、誰も最初の投稿者になりたがりません。経営層や管理職が率先して発信し、部下の投稿に反応する状態をつくると、心理的なハードルが下がります。
逆に、現場にだけ利用を求めて上層部が使わない状態が続くと、「やらされている施策」という受け止め方が広がってしまいます。
投稿しても何の反応も返ってこなければ、発信は自然に止まります。コメントやスタンプ、称賛のメッセージなど、行動に対して何かが返る導線をセットで設計しておきましょう。
特に感謝や称賛は、送る側の負担が軽いほど文化として長続きします。数クリックで気持ちを伝えられる仕組みがあるかどうかで、半年後の投稿数は大きく変わってくるでしょう。
あわせて、運用状況を定期的に振り返る場も用意しておきたいポイントです。月に1度でも利用率や投稿数を確認し、動きの鈍い部署に声をかけるだけで、頓挫を防げるケースは少なくありません。導入時の熱量は必ず落ち着くという前提で、下支えする仕組みを最初から組み込んでおきましょう。

最後に、TUNAG導入に際してよくある質問とその回答をまとめました。
初期費用と月額費用が発生しますが、金額は公開されていません。利用人数や活用する機能によって変動するため、公式サイトの見積もりフォームからの問い合わせが必要です。
中小企業から大企業まで幅広く導入されています。特定の部署のみ、正社員のみといった限定的な運用にも対応しているため、規模については個別に相談するのが確実です。
契約から利用開始まで、最短で1か月とされています。初期設計と社内説明会を経て運用に入る流れです。
利用できます。社用メールアドレスや社用端末を持たない従業員にもアカウントを発行でき、個人の端末からログインする運用も可能です。
併用は可能です。ただし用途が重なると利用が分散しやすいため、どの情報をどちらで扱うかのルールを最初に決めておくとよいでしょう。

課題が「感謝や称賛が生まれない」という一点に絞られているなら、目的を絞ったツールという選択肢もあります。
チームワークアプリ「RECOG」は、従業員同士が称賛の気持ちを「レター」として贈り合えるサービスです。累計2,000社以上に導入され、日々の行動を認め合う習慣づくりを支えています。
多機能型のプラットフォームが情報共有や業務の電子化まで幅広くカバーするのに対し、RECOGは感謝・称賛を伝えるレターを中核に据えている点が特徴です。贈る側も受け取る側も操作に迷わないため、導入初期から投稿が生まれやすい設計です。称賛の量や部署ごとの偏りはデータで把握でき、盛り上がりが一部にとどまっている状態にも早く気づけます。
機能や料金の詳細、導入企業の活用例は資料にまとめています。まずは資料請求からご確認ください。
TUNAGは、エンゲージメント向上と業務の電子化をひとつのアプリで実現する組織改善のクラウドサービスです。ノーコードでのカスタマイズ性と、雇用形態を問わず全従業員が使える設計が強みといえます。
一方で料金は個別見積もりであり、機能が多いぶん運用設計に工数がかかる点は押さえておきたいところ。多拠点や現場従業員を抱え、複数ツールの一元化を目指す企業ほど相性がよいサービスです。
大切なのは、ツールを入れること自体を目的にしないこと。解決したい課題を先に定め、そこから必要な機能を逆算していけば、自社に合う選択にたどり着けるはずです。
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