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職場の人間関係を良くするには?悪い原因と改善策を紹介

職場の人間関係を良くするには?悪い原因と改善策を紹介

公開日: 2025.12.08
更新日: 2025.12.08

人間関係が良好な職場環境は、個人の幸福度と組織の成果にプラスの影響をもたらします。反対に、職場の人間関係が悪いと、従業員のメンタルヘルスに悪影響が及ぶだけでなく、組織運営が困難になる原因にもなりかねません。

 

本記事では、職場の人間関係が悪くなる原因や、具体的な改善策を紹介します。職場の人間関係を良くするための個人の取り組みや、企業が取り組むべき施策を解説するので、ぜひ参考にしてください。


 

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職場の人間関係が悪くなる主な原因

 

職場の人間関係が悪くなる主な原因は、以下の7つです。

 

コミュニケーション不足

コミュニケーション不足は、職場の人間関係を悪化させる原因のひとつです。「従業員同士が挨拶をしない」「雑談が一切ない」といった職場環境は心理的な距離を生み、人間関係の構築を阻んでしまいます。

 

また、一方的な情報共有も、人間関係悪化の一因です。たとえば、上司が部下の理解度を考慮せず一方的に指示を出す職場では、部下は「上司に尊重されていない」と感じてしまうでしょう。

 

さらに、リモートワークを導入している職場では、コミュニケーション機会の確保そのものが大きな課題となる場合があります。リモートワークでは、対面なら自然と発生する挨拶や、気軽な声かけの機会が減少してしまうためです。これにより、孤立感を感じる従業員や、コミュニケーションミスが増加し、職場の人間関係の悪化につながる可能性があります。

 

不公平感

職場における不公平感も、人間関係を悪化させる原因になります。

 

たとえば、個人の実績や頑張りに関係なく、上司に気に入られている人がえこひいきされている職場では、それ以外の従業員は不満を抱えてしまいます。

 

加えて、昇給や昇進の基準が不透明な職場では、組織への不信感はますます高まってしまうでしょう。評価に納得感がないと「なぜあの人が自分より評価されているのか」と、人間関係に悪影響を及ぼしかねません。

 

また、特定の従業員にばかり業務が偏っている状況も、不公平感を招き、人間関係を悪化させる要因のひとつです。

 

価値観や性格の不一致

従業員同士の価値観や性格の不一致も、職場の人間関係を悪化させる原因です。

 

性格の合わない人がいるのは自然なことですが、職場という接触を避けにくい環境では、小さな不一致が人間関係にマイナスに影響する可能性があります。

 

また、業務の進め方や優先順位など「仕事のやり方の違い」も、チームプレイにおいてはストレスを生む要因です。

 

公私の線引きの違いによって、職場の人間関係が崩れてしまうケースもあります。たとえば「職場の人にプライベートな話をどこまでするか」「職場の人と休日に会うことが苦ではないか」といった点が合わない人同士では、互いの価値観を尊重し合わないと、人間関係に軋轢が生じてしまうでしょう。

 

上司・部下の信頼関係の欠如

健全な職場環境には、上司・部下の信頼関係が不可欠です。たとえば、上司が以下のような態度でいる職場では、部下と信頼関係を構築しにくくなります。

  • 指示が曖昧で分かりにくい

  • 言動に一貫性がない

  • 部下の意見を聞き入れない

  • 自分の間違いやミスを認めない

  • 責任を取ろうとしない など

反対に、以下のような部下の態度により、信頼関係の構築が難しくなる場合もあるでしょう。

  • 報告・連絡・相談を怠る

  • 上司の指示を無視する

  • 嘘やごまかしが多い

  • 期限や約束を守らない

  • 協調性が欠如している など

上司と部下、双方の働きかけがなければ、健全な人間関係の構築は困難です。

 

ハラスメントの横行・放置

ハラスメントが横行している職場も、人間関係に悪影響を及ぼします。パワハラやモラハラ、セクハラなどが見てみぬふりをされている職場では、被害者は孤立し、加害者や周囲に対して不満を募らせてしまいます。

 

また、ほかの従業員も「次は自分がターゲットになるかも」と不安を抱え、職場の心理的安全性が著しく欠如してしまうでしょう。

 

過度なストレスと余裕のなさ

過度なストレスや余裕のなさも、職場の人間関係を悪化させる原因になります。

 

たとえば、慢性的な業務過多に陥っている職場ではチーム全体が疲弊し、他者を気遣う余裕が失われがちです。その結果、困っている人がいても助けず、些細なミスを批判し合うような雰囲気が醸成されると、ネガティブな人間関係につながりやすくなります。

 

感謝や承認が伝わらない職場文化

従業員が感謝や承認を伝え合う職場では、良好な人間関係が構築されやすくなります。

 

しかし、お互いの活躍や成果が見えづらい職場では、感謝や承認を伝え合う機会をなかなか増やせません。また、「感謝や承認を言葉にするのは気恥ずかしい」という日本人によくある考え方から、相手に声かけするのを躊躇してしまう人も多くいます。

 

こうした感謝や承認が伝わらない職場では、従業員は自分の頑張りや貢献が認められていないと感じ、人間関係にもマイナスの影響が及んでしまいます。


 

職場の人間関係が悪い場合のデメリット

 

職場の人間関係の悪化は、企業に以下のようなリスクをもたらします。

 

業務効率が悪化する

人間関係が悪い職場では、業務効率が低下する傾向があります。人間関係が構築されていないと、職場内の連携が円滑に行なわれず、報告・連絡・相談が滞りやすくなるためです。

 

また、職場の人間関係が悪いと、意見の対立や感情的な摩擦を避けるため、情報共有や協力をためらう人も多くなるでしょう。その結果、業務にかかる時間が多くなったり、ミスや手戻りが増えたりして、業務効率の低下を招きやすくなります。

 

さらに、健全な人間関係が構築されていないと、責任のなすりつけ合いも生じやすいといえます。このような職場では、トラブルが発生しても建設的な議論ができず、業務の停滞を招きます。

 

モチベーションが低下する

職場の人間関係の悪さは、従業員のモチベーションを著しく低下させます。

 

同僚や上司との間に緊張感がある職場や、自分は受け入れられていると感じられない職場では、仕事への意欲を維持することが困難です。とくに、頑張りや成果が正当に評価されていないと感じると、仕事のやりがいも見失いがちです。

 

こうした職場環境では「最低限の仕事だけやろう」という消極的姿勢を招きやすく、結果的に業務品質の低下にもつながります。

 

ストレスが増える

人間関係の悪い職場では、従業員のストレスの増加は避けられません。とくに、いじめやハラスメントが横行している職場では過度な緊張状態が続き、出社すること自体が精神的負担となるリスクがあります。

 

また、こういった目立った問題がなくても、人間関係の希薄さにより情報共有がスムーズにいかない職場や、気軽な会話や雑談ができない職場も、ストレス要因になります。

 

ストレスの多い職場環境は、従業員のメンタルヘルスに重大な影響を及ぼすリスクがあるため注意が必要です。

 

休職・離職が増える

職場の人間関係の悪化は、休職率や離職率の増加という形で組織に跳ね返ってくる可能性があります。

 

人間関係についてストレスがある状態が続けば、心身の健康を守るため「職場を離れる」という選択をするのは自然な流れです。とくに市場価値の高い優秀な人材ほど、よりよい人間関係と職場環境を求めて転職する傾向が強く、企業にとって大きな痛手となります。

 

また、休職者や離職者が増えると、職場に残された従業員の業務負担が増加し、これによりさらなる人間関係の悪化を招くという負のスパイラルに陥ってしまいます。人が定着しない職場では採用・育成コストも増大するため、企業の財務的にも大きな負担となるでしょう。

 

組織力が低下する

職場の人間関係の悪化は、組織力の低下を引き起こします。

 

心理的安全性が欠如している職場は、建設的な話し合いが行なわれにくい傾向があります。

有意義な意見交換を行なうためには、互いの主張を受け入れ合う職場環境が必要です。職場の人間関係が悪いと、ほかの従業員や上司から自分の存在を承認されているという実感を得づらく、意見を述べたり、異議を唱えたりすることが怖くなるものです。

 

その結果、会議が形式的な報告や無難な意見交換に終始するようになると、イノベーションが生まれる機会が減少してしまいます。

 

また、建設的な話し合いが行なわれない職場では、事業を大きく動かすようなトピックスには触れず、目先の課題の解決に終始しがちです。すると、中長期的な事業戦略を立案しにくくなり、組織力の低下を招く一因になります。


 

【個人向け】職場の人間関係を改善する方法

 

ここからは、職場の人間関係を改善する具体的な方法を解説します。まずは、従業員個人の取り組みからです。

 

挨拶に+αを加える

「おはようございます」「おつかれさまでした」などの挨拶に+αの一言を付け加えると、職場におけるコミュニケーションのきっかけを作り出せます。

 

たとえば、「おはようございます。今日は寒いですね」といった天気や季節の話題や、「昨日のプレゼンおつかれさまでした」といった相手の状況に触れる一言を添えるのがおすすめです。こうした+αの一言があるだけで、形式的な挨拶が気持ちのこもった対話に変化します。

 

これにより、相手との心理的な距離を縮め、良好な人間関係を築く土台を形成できます。

 

まずは相手の意見を受け止める

職場の人間関係における摩擦は、価値観や意見の違いから生まれる傾向があります。

 

職場の人間関係を改善するには、まず「相手は自分とは違う」という前提で相手に接することが大切です。自分とは異なる価値観や意見に触れたときに、相手の考えを否定せず、理解しようと努める姿勢が重要となります。

 

業務に関する議論や意見交換の際にも、相手の意見を受け止めることから始めましょう。思わず反論したくなっても、まずは一呼吸置き「そういう考えもあるのですね」「○○さんのおっしゃりたいことも分かります」といった受容の言葉から入るのが効果的です。

 

最初に「あなたを尊重しています」という気持ちを言葉で示すことにより、建設的な議論をしつつ、良好な人間関係を維持できます。

 

意識的にコミュニケーションを取る

職場の人間関係の悪化は、コミュニケーション不足から生じるケースが少なくありません。

 

まずは、進捗報告など業務上のコミュニケーションから始めてみるのがよいでしょう。

 

たとえば、これまで職場で上司に「進捗はどう?」と聞かれたタイミングで報告をしていた場合は、自分からこまめに報告するのがおすすめです。また、報告の際に「○○の件でアドバイスをいただけませんか?」と相談すると、一歩進んだコミュニケーションを取りやすくなります。

 

一方、上司側は進捗報告を受けた際に「なにか困っていることはない?」と相手を気遣い、対話を促すとよいでしょう。

 

このように自ら積極的にコミュニケーション機会を作ると、相手との相互理解が深まり、良好な人間関係の構築につながります。

 

感謝の気持ちを伝える

感謝の言葉は、職場の人間関係を良好に保つ特効薬のひとつです。

 

たとえば、職場でミスをカバーしてもらったときに「すみません」と謝罪するだけでなく、「手伝ってくれてありがとうございます。助かりました」といった感謝の気持ちを伝えると、ポジティブな人間関係を構築しやすくなります。

 

また、感謝の言葉は伝えた相手の承認欲求を満たし、「また誰かが困っていたらサポートしよう」という気持ちを引き出します。これにより協力と感謝の輪が広がっていけば、職場全体の人間関係にプラスの影響を与えられるでしょう。

 

仕事の付き合いだと割り切る

職場の人間関係に悩みすぎないためには、ある程度割り切る姿勢も大切です。

 

職場では友人のような人間関係を築く必要はないため、価値観や性格が合わない人とは一定の距離を保って接するのも一案です。「職場の人とは仕事の付き合い」と割り切るほうが、人間関係がこじれるのを防ぎやすくなります。

 

ただし、職場に相性が良くない人がいる場合も、相手へのリスペクトを持つことは大切です。感情的な深入りは避けつつ、同じ目標を目指すチームの一員として健全な人間関係を築きましょう。


 

【会社向け】職場の人間関係を良くするためにできること

 

次に、職場の人間関係を改善するために、企業が取り組むべき施策を紹介します。

 

コミュニケーションの場を作る

職場の人間関係を改善するためには、従業員同士のコミュニケーションを促進することが重要です。

 

たとえば、1on1ミーティングを定期的に実施すれば、上司と部下が1対1で対話する機会を設けられます。個人の抱える課題やキャリアの相談などの「深い話題」を通じて、両者の信頼関係も深まるでしょう。

 

また、従業員同士が楽しみながら交流を持てるような、カジュアルな社内イベントもおすすめです。具体的には、以下のようなイベントが挙げられます。

  • シャッフルランチ

  • サークル活動

  • バーベキュー

  • ハイキング

  • 花見会

  • クリスマス会 など

上記のように、部署や役職を横断するようなイベントを実施すれば、職場で関わる機会の少ない従業員同士もコミュニケーションを取りやすくなります。カジュアルなイベントでは相手のプライベートな側面を知りやすく、相互理解の促進につながるでしょう。

 

ハラスメント対策を徹底する

職場の人間関係を悪化させるハラスメントを根絶するため、組織として対策を実施しましょう。

 

まずは、ハラスメントについて理解を深め予防や適切な対応を学ぶハラスメント研修を、全従業員に実施しましょう。すべての従業員の意識を向上させ、ハラスメントのない職場環境を目指します。

 

加えて、ハラスメントの被害者や目撃者が安心して利用できる相談窓口を設置しましょう。ただ設置するだけでなく、困っている従業員が窓口にアクセスしやすいよう存在を周知し、秘密厳守を徹底することも大切です。

 

このようにハラスメントに厳正に対処する姿勢を示せば、組織に対する信頼感を醸成できます。

 

評価制度を見直す

不公平感が職場の人間関係を悪化させている場合は、評価制度の見直しを図る必要があります。

 

昇給・昇格や人事考課の評価基準を明確にして、透明性を担保しましょう。また、定量的な成果だけでなく、チームへの貢献度や協調性などを評価する仕組みを構築し、誰もが納得感のある制度を目指します。

 

職場における評価者であるマネジメント層に対して、公平な評価を行なうための教育を実施するのも大切です。

 

業務量を見直しサポート体制を整える

業務量の偏りは、職場の人間関係を悪化させます。企業は従業員一人ひとりの業務量を見直し、個人のスキルや経験を考慮し適正化を図りましょう。

 

とくに、経験豊富なベテランや断るのが苦手な人、責任感が強い人などは業務を抱え込みやすい傾向があります。特定の個人に負担が集中しないよう、職場におけるタスクやリソースの管理を徹底しましょう。

 

また、トラブルが発生したときに個人で抱え込まず、チームで協力する体制を構築することも重要です。

 

マネジメント層の意識改革を行なう

マネジメント層の言動は、上司と部下の1対1の関係性だけでなく、職場全体の雰囲気にも大きな影響を与えます。マネジメント層がチームメンバー一人ひとりを大切にして、適切なコミュニケーションを取っている職場では、良好な人間関係が築かれやすいでしょう。

 

そのため、マネジメント層に対しては、部下との関わり方やチームビルディングについて教育を行なうことが推奨されます。必要に応じて外部研修も利用し、マネジメント層の意識改革やスキルアップを図りましょう。

 

コミュニケーションを促進する基盤を作る

職場の人間関係を改善させるためには、コミュニケーションを促進する基盤作りが重要です。たとえば、職場にコミュニケーションツールを導入すれば、従業員同士が気軽に交流しやすくなり、リモートワークでの孤立感も軽減できます。

 

また、メンター制度やサンクスカード制度の導入も有効です。サンクスカードとは、従業員同士が、職場での感謝や称賛を伝え合うツールのこと。職場における一人ひとりの頑張りや貢献が可視化され、互いを承認し合うポジティブな雰囲気を醸成できます。


 

職場の人間関係改善には「RECOG」

職場の人間関係を改善するには、コミュニケーション活性化が効果的です。チームワークアプリ「RECOG」は、感謝・称賛のメッセージを贈りあって人間関係を円滑にすることが可能です。

 

RECOGでサンクスカードを贈りあうことで称賛文化を築き、社内のコミュニケーションを活発にして心理的安全性の高い職場をつくります。また、情報共有に最適な投稿機能や、1対1もしくはグループでチャットができるトーク機能など、コミュニケーションを促進する機能が搭載されています。

 

詳細については以下の資料で紹介しているので、ぜひダウンロードしてみてください。

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まとめ

 

職場の人間関係は、業務効率やモチベーション、離職率などに大きな影響を与えます。人間関係の悪い職場では、健全なコミュニケーションや意見交換が行なわれず、組織力の低下にもつながりかねません。

 

企業には、職場の人間関係を良好にするため、社内イベントの実施や評価制度の見直しなどの取り組みが求められます。従業員が互いを承認・尊重し合う職場環境の構築を目指し、積極的な働きかけや制度整備を行ないましょう。

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