コラム

サンクスカードの始め方・やり方を解説!運用ポイントを紹介

サンクスカードの始め方・やり方を解説!運用ポイントを紹介

公開日: 2025.08.04
更新日: 2025.08.04

働き方の多様化により、社内のコミュニケーションが減少したといわれる昨今。コミュニケーション量だけでなく、ポジティブなやり取りを増やすとして、近年サンクスカードに注目が集まっています。

 

本記事では、サンクスカード導入のやり方や、紙・デジタル別の押さえておきたいポイント、運用のコツを解説します。「自社でサンクスカードを始めたい」「やり方を知って運用に失敗したくない」とお考えの方は必見です。

 

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サンクスカードとは?

チームで仕事をするなかで、メンバーに助けてもらったり、上司に相談に乗ってもらったりする場面は日常的にあります。「手伝ってもらったのに、バタバタしていてきちんとお礼が言えなかった」「テレワークで顔を合わせる機会がなく、感謝を伝えるタイミングを逃した」という経験は誰しもあるのではないでしょうか。そのようなときに活躍するのがサンクスカードです。

 

サンクスカードとは、従業員同士が感謝のメッセージを送り合う制度です。感謝を伝えることで、社内に前向きなコミュニケーションが生まれるのはもちろん、モチベーションの向上や称賛文化の醸成など、組織にさまざまなメリットをもたらします。

 

サンクスカードの概要については、こちらの記事をお役立てください。


 

サンクスカードの導入ステップ

サンクスカードを始めたいと思ったら、どのような手順を踏めばよいのでしょうか。ここからはサンクスカードをスムーズに導入し、その後円滑に運用するためのやり方をご紹介します。

 

自社の課題と導入目的を明確にする

まずは、自社のコミュニケーションにおける課題と、サンクスカードの導入目的を明確にしましょう。

 

解決したい課題や目的が曖昧だと、従業員にサンクスカードの必要性が伝わらず「忙しいから時間ができたら利用しよう」と後回しにされ、なかなか定着に至りません。また運用開始後の効果測定の際も、目指すべき指標が漠然としているとサンクスカードが成果につながっているか判断できないでしょう。

 

さらに、課題や目的によって設定すべきルールも変わります。例えば「社内コミュニケーションの活性化」と目的を一口に言っても、「チーム内」「上司・部下間」「部門間」など、どの人間関係のやり取りを活発にしたいかによって適切なルールは異なります。

課題や目的の明確化はサンクスカード導入・運用の土台となるため、従業員が共通認識として持てるよう、はっきりと言語化しておくのがポイントです。

 

自社に合った方法を選択する

課題・目的が明確になったら、次はどのようなやり方、つまり「紙」「デジタル」いずれの方法で運用するかを検討します。紙・デジタルそれぞれのサンクスカードのメリットとデメリットを見ていきましょう。

 

紙のサンクスカードの特徴

紙のサンクスカードは、カードを用意して手書きでメッセージを記入するやり方です。手書きによって感謝の気持ちや送り手の人柄が一層伝わるので、温かみのあるサンクスカードを渡せます。

 

また記入したサンクスカードを手渡しすると、その場で「先日はありがとうございました」「その後あの案件はどうなりましたか?」といった対面の会話が生まれるのも、紙のサンクスカードのメリットです。特別なツールも必要ないため、導入が比較的簡単でコストも抑えられます。

 

一方で「手書きをするのは面倒」「渡す相手が席にいるタイミングを見計らわないといけない」といった声も聞かれます。さらに、メッセージカードの準備や保管場所の確保、支社・支店など離れた拠点を持つ企業の場合は運用に工夫が必要な点がデメリットです。

 

デジタルのサンクスカードの特徴

デジタルのサンクスカードは、ツールを利用してメッセージを送るやり方です。

パソコンやスマホから送信できるため、メッセージの記入や渡す手間が少なく、従業員に負担をかけずに運用できます。また、時間や場所を選ばず送れるため、離れた拠点を持つ企業、テレワーク導入企業でも、特別な運用を考える必要がありません。さらに、思い立ったときに送信できるので、感謝を伝えるタイミングを逃さないのもメリットです。

 

そんな利点の多いデジタルのサンクスカードですが、デメリットはコストです。ツール導入にかかる初期費用のほか、ランニングコストとして月額料金が発生するツールが多くあります。

 

経済的コストと、手間などの人的コストを踏まえ、紙・デジタルいずれの方法が自社に合っているかを検討してみてください。

 

運用ルールを決める

サンクスカードの具体的なやり方が決まったら、運用ルールを設定します。ルールを検討する際は、以下の項目に沿うと抜け漏れなく整理できます。

  1. 誰が送るか正社員のみを対象にするか、パート・アルバイトなど働き方を問わず全従業員を対象にするか

  2. 誰に送るか|同じチームのメンバー同士で送り合うのか、上司・部下間や他部門の従業員、経営層にも送れるようにするのか

  3. いつ送るか|時間:就業時間内いつでも送ってよいのか、始業時・終業時に限定するのか/タイミング:感謝したときいつでも送ってよいのか、月末にまとめて送るか

  4. どのくらい送るか無制限に送ってよいのか、1ヵ月5通までといった制限を設けるのか

  5. どうやって送るか紙のサンクスカードであれば手渡しにするか、社内に投函箱を設置するか

このように運用ルールを設計しておくと、サンクスカードをスムーズに始められます。

 

導入目的とルールを社内に周知・共有する

運用ルールが決まったら、いよいよサンクスカードの導入を社内にアナウンスします。

周知の際は、導入目的を従業員目線で伝えることがポイントです。従業員自身にメリットがあると納得できなければ、サンクスカードを積極的に利用してもらえなかったり「残業が続いているなかで、なぜ仕事を増やすような制度を始めるんだ」と反発を生んだりしかねません。

またルールは口頭でアナウンスするとしても、齟齬が生じないよう文書でも発信し、必要なときに見返せるよう社内掲示板などで共有するとよいでしょう。

さらに、サンクスカードの利用シーンを具体的に伝えるのもおすすめです。「資料作成を手伝ってもらったとき」「チームのために積極的にアイディアを提案してくれたとき」など、具体例を示すと、従業員が利用をイメージしやすくなります。


 

紙のサンクスカードのポイント

導入しやすいイメージのある紙のサンクスカードですが、注意点を押さえておくと、より円滑に導入・運用できます。ここからは紙のサンクスカードの3つのポイントを解説します。

 

使用するカードやデザインを決める

サンクスカードで使用するカードは「送りたい」と思ってもらえるよう、無地ではなくデザインのあるものがおすすめです。市販のカードでも問題ありませんが、季節を感じられるものなど数種類のデザインを用意すると「送りたい」「書きたい」という意欲が高まります。

企業オリジナルのメッセージカードを用意する場合は、コーポレートカラーやロゴをあしらったデザインにすると、帰属意識の醸成にも役立ちます。

 

また、サイズにも注意が必要です。記入欄が大きいと、メッセージをたくさん書かなければならないとプレッシャーに感じる従業員もいます。気負わず送れるよう、名刺程度のサイズがおすすめです。

 

保管方法や集計方法を決める

紙のサンクスカードの場合は、受け取ったカードの保管や集計のやり方も、事前に考えておく必要があります。

 

サンクスカードの保管については「従業員各自にやり方を任せる」「専用のファイルを配布して各自で保管させる」「管理部門が回収してまとめて保管する」が考えられます。まとめて保管する場合、管理部門の負担は大きくなりますが、メッセージを社内に展示して活用促進につなげられるメリットがあります。

 

またサンクスカードの効果測定を行なうには、誰がどれだけ送ったか/受け取ったかを集計して、可視化することも大切です。「月1回、自己申告で報告させる」「管理部門が回収の際に集計する」といったやり方があります。

 

渡す方法・タイミングを決めておく

記入したサンクスカードの渡し方もルールとして決めておくと、従業員が迷いなく制度を利用できます。例えば「相手に手渡しする」「離席していればデスクに置いてもOK」「社内に投函箱を設置して、そのなかに入れる」などのやり方が考えられます。

 

手渡しやデスクに置いておく場合には、従業員間の不要なトラブルを避けるためにも、サンクスカードを渡す“タイミング”に関するルールを明確にしておきましょう。「就業時間内いつでも渡してOK」「始業時・終業時のみ渡してOK」などあらかじめ決めておくと、「○○さんは仕事中に渡してくるので、集中力が切れて嫌だ」といった従業員間の小さなトラブルも防げます。



 

デジタルのサンクスカードのポイント

近年新たにサンクスカードを導入する企業では、デジタルのサンクスカードを選択するケースが多く見られます。サンクスカードのツール選定のポイントや、事前に整理しておくことを見ていきましょう。

 

自社に合ったツール・アプリを選定する

デジタルのサンクスカードは、さまざまなツールが存在するため、そのなかから自社に合ったものを選ぶことが大切です。

 

ツールには、サンクスカードの送受信に特化したものと、チャットや掲示板など複数の機能を搭載した多機能型があります。すでにツールを多数導入している企業であれば、サンクスカード特化型の方がよいかもしれません。一方で、利用するツールの種類が多くなると従業員の負担も大きくなるため、サンクスカード導入を機に多機能型ツールにまとめるのもひとつのやり方です。

 

また営業など外出の多い職種がいる企業では、スマホからもアクセスできるよう、アプリの有無もぜひチェックしてみてください。

 

 

サポートのあるベンダーを選ぶ

紙のサンクスカードにもいえますが、サンクスカード制度の導入はあくまでスタートであり、どのように浸透させるかが重要です。企業によって、サンクスカード定着の壁は異なるため、その課題に寄り添ったサポートがあると安心です。

 

デジタルのサンクスカードの場合、豊富な実績を持つベンダーであれば、さまざまな事例や知見を持っているため、定着のヒントやコンテンツを提供してくれます。また運用開始後も、アップデートや仕様変更、トラブルなどが発生する可能性があります。そのようなときのために電話やメール、訪問など状況に合わせた手厚いサポート体制が整っていると安心です。

 

コストを考慮する

デジタルのサンクスカードのデメリットとして、コストが発生する点が挙げられます。

 

ツール導入時に発生する初期費用のほか、月額料金がかかるのが一般的です。月額料金は、利用する従業員数やプランによって変動する場合があります。さらに、オプションやサポート料金が別途発生するサンクスカードツールもあるので、検討の際はチェックが必要です。

 

コストを考慮してツールを選定するため、デジタルのサンクスカードを導入するときは、あらかじめ予算を明確にしておきましょう。そして「利用する従業員は何人か」「課題を解決するために必要な機能は何か」を整理したうえで、サンクスカードツールを比較検討するとスムーズです。


 

サンクスカード運用のコツ

サンクスカード導入後、上手に運用していくためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。最後に、紙・デジタルともに共通するコツをご紹介します。

 

従業員の負担にならないルールを設定する

先にご紹介したとおり、サンクスカードを円滑に運用するにはルールが不可欠ですが、従業員の負担にならない内容であることが重要です。

 

たとえば、サンクスカードを利用してほしいと思うあまり「毎月10通送りましょう」といった負担の大きいノルマを設けるのはおすすめできません。強制的に書かされたメッセージは受け取ってもうれしさが半減してしまい、サンクスカードの効果も薄れてしまいます。

 

また、管理部門の負担にならないルールであるかも注意しましょう。特に紙のサンクスカードは、集計や効果測定にマンパワーを要します。サンクスカード導入により通常業務が圧迫されないよう、部門ごとに「サンクスカード担当」を決めたり、デジタルのサンクスカードに切り替えたりと負担軽減のやり方を検討しましょう。

 

マネージャーやリーダーが積極的に参加する

どのような制度であっても、最初は利用してよいものか、なんとなく周囲の様子を伺ってしまうものです。特に感謝は、伝えられて嫌な気持ちになる人はめったにいないものの、伝えるには少し恥ずかしさが伴います。そのため、サンクスカードを利用しやすい“雰囲気づくり”が定着の要になります。

 

従業員の関心が高まっている導入初期のタイミングで、まずはマネージャーやリーダーが積極的にサンクスカードを送りましょう。上司が利用していると、部下の心理的ハードルが下がるものです。また、サンクスカードは送り手が増えると、受け取り手も増えます。サンクスカードを受け取って「うれしい」「自分も感謝を伝えたい」と思う従業員が増えると、サンクスカードは加速度的に広がっていきます。

 

やり取りを可視化する

サンクスカードでやり取りされたメッセージを全社に公開することも、活用促進には効果的です。知らなかったメンバーの一面に気づくきっかけになったり、メッセージを見た人から称賛の言葉をもらったりすると、モチベーションはさらにアップします。

 

やり取りを可視化するには、紙のメッセージカードの場合、社内に展示したりデータ化して共有したりするやり方が考えられます。ただ「展示するのが大変」「別拠点のやり取りを見ることができない」など課題もあるでしょう。その点、デジタルのサンクスカードはツール上で簡単に共有できるのがメリットです。

 

また、サンクスカードを多く送っている従業員、多く受け取っている従業員をランキングにして表彰したり、評価制度に取り込んだりするのもおすすめです。多面的に評価されていると感じられ、従業員満足度や離職率の改善につながります。

 

定期的に利用状況の確認とサーベイを行なう

サンクスカードをうまく運用するためには、定期的な利用状況・効果の確認も大切です。

 

サンクスカードのやり取りが増えていれば、そのぶん社内のコミュニケーションは増えたといえます。また「誰が誰に送っているか」は言い換えると、どの人間関係のコミュニケーションが増加したかを表します。特定の個人や部門、年次に偏っていないかもチェックしましょう。

 

エンゲージメントサーベイを実施して、従業員のモチベーションやエンゲージメントの状態から「サンクスカードが成果につながっているか」を判断することも可能です。従業員の生の声から運用方法やルールを改善したい場合には、アンケートを利用するのも有効でしょう。

 

自社の課題やサンクスカード導入目的から、適切な指標と照らし合わせてPDCAを回していくと効果的です。


 

スムーズなサンクスカード導入には「RECOG」

サンクスカード制度をスムーズに導入して社内に運用を定着させるには、誰もが楽しく手軽に利用できるサンクスカードツールの選定がおすすめです。

 

チームワークアプリ「RECOG」は、使いやすいインターフェースと豊富なリアクションで、サンクスカードを通じて社内のコミュニケーションを活性化できるツールです。投稿フィード機能やトーク機能も搭載されており、サンクスカード以外のコミュニケーション方法を集約できるのもメリットといえるでしょう。

 

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まとめ

感謝を伝える重要性は理解していても、実際に仕事をするなかで日々丁寧に「ありがとう」を伝えるのは、なかなか難しいものです。だからこそ、サンクスカードによって感謝を伝えるきっかけを作り、「ありがとう」を伝え合う習慣を社内に根付かせることが大切です。

 

「サンクスカードを始めたい」とお考えの方はもちろん、「社内の雰囲気を改善したい」「コミュニケーションを増やしたい」とお悩みの方はぜひ、本記事でご紹介した始め方・やり方を参考に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

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