コラム

2018.09.01
2024.07.22

会社の風紀が乱れる原因と対処法 

風紀や秩序が乱れた職場では、最高のパフォーマンスは発揮できないものです。社内風紀の悪化は人間関係や仕事のモチベーション、業務効率に悪影響をもたらします。また「管理されていない」という意識から、少しくらいタブーを犯しても平気だという感覚に陥ってしまい、不正行為が生まれることもあるでしょう。
本記事では、職場の風紀を乱す原因と、予防・改善するための方法を具体例を交えてご紹介します。

 

風紀とは

 
風紀とは、社会生活を営むうえで守るべき道徳的な規律を意味します。企業内ではハラスメントや服装などに対して、よく使われる言葉です。
風紀の乱れは不快感を生み、職場の人間関係の悪化やモチベーションの低下を招きます。風紀を乱すことのないよう、日頃から従業員一人ひとりがマナーやモラルを守る意識が大切です。
 

秩序とは


 
秩序とは、組織や集団が望ましい姿を維持するための規律を意味します。企業においては勤務態度やコンプライアンスなどに対して使われることが多く、秩序が乱れると組織としての統制を図ることが難しくなります。「このくらい許されるだろう」という小さなルール違反の積み重ねが秩序を乱す原因となるため、ルールを守る風土づくりが重要です。


風紀・秩序を維持する理由


 
風紀・秩序を維持することで「職場の人間関係を良好に保つことができる」「業務をスムーズに進められる」といったメリットがあります。
組織にはさまざまな人が属しているため、ある行動に対して、気にならない人もいれば不快感を抱く人もいるでしょう。お互いの価値観や感覚に配慮しながら、一人ひとりが気持ちよく働ける環境を作るために、社会生活上のルールを設定することが必要です。
また、風紀・秩序は企業としての信用にも関わります。どれほど優れた商品・サービスを展開していたとしても、風紀や秩序が乱れた企業であれば取引先として信用されず、ビジネスチャンスを逃してしまうことがあります。対外的にも、仕事を円滑に進めるうえで風紀・秩序の維持は不可欠です。
 

風紀・秩序が乱れる原因とは?


 
風紀や秩序が乱れる原因として考えられるのは、主に「風紀や秩序を乱す従業員がいる」「乱れていても注意する人がいない」の2つです。
「風紀や秩序を乱す従業員がいる」については、例えば職場にふさわしくない露出度の高い服装で勤務する、正当な理由なく遅刻や欠勤を繰り返す、上司が威圧的な態度や極端な言い方で注意を行なうなどの行為が挙げられます。
このように職場の規律を守らない従業員がいたとしても、注意する人がいれば、風紀や秩序が維持されることもあるでしょう。しかし、注意する人がおらず看過されてしまうと悪化の一途をたどることになります。
風紀・秩序が乱れた職場は、言い換えれば「管理されていない職場」であるということです。不正を行なっても気付かれない可能性があり、気付かれないからこそ更なる不正が生まれてしまうこともあります。
 

風紀・秩序が乱れる原因を防ぐには?


 
風紀や秩序は1日で乱れるものではなく、日々の積み重ねによるものです。そのため、従業員一人ひとりが日常的にモラルを守った行動を心がけることが大切です。


風紀・秩序を定める

企業の風紀・秩序の維持は「企業秩序遵守義務」のひとつにあたり、企業の存続や社会的信用を守るために従業員が負う義務です。しかし、風紀・秩序が「守られているか」「乱れているか」は各々の価値観や感覚に左右される部分も大きく、客観的に判断しづらい状況にあります。そのため、なるべく具体的かつ明瞭に基準を定めておく必要があります。
例えば欠勤や遅刻、早退など勤怠に関する規則や、就業中の飲酒の禁止、従業員間の金銭貸借の禁止といった、業務や人間関係に直接支障をきたすものについてはルールを明文化しておくことがおすすめです。ただし、基準を定める際、企業は従業員の人権を侵害しないよう、十分に注意しましょう。
 

部下の行動に対して責任感を持つ

職場の風紀を取り締まるためには、まず管理職である上司が部下の行動に対してしっかりと責任を持ち、自分自身がモラルの規範となることがポイントです。
何かトラブルが生じた際も責任から逃れようとしたり、感情的になったりせず、冷静に事態を把握し的確な対応を心がけましょう。そうした姿勢が部下からの信頼となって、適切な報告・連絡・相談がなされる管理体制の構築につながります。
また、日頃から誠実な態度を部下に示すことで、チーム全体の雰囲気をクリーンにする効果も期待できます。
 

部下とコミュニケーションを積極的にとる

信頼関係が構築されている職場は、従業員がお互いを尊重し、気持ちよく働けるよう配慮し合う意識が根付いているため、風紀・秩序が維持される傾向にあります。また、職場の雰囲気も明るく、不正行為も起こりにくいです。
そのような職場づくりを行なうには、日々のコミュニケーションが不可欠です。まずは上司が見本となって、部下と積極的に対話の機会を持ちましょう。
部下の相談にも進んで応じ、声を掛けやすいチーム作りを行なうことで、次第にメンバー同士のコミュニケーションも活発になるでしょう。その結果として、チームワークの向上も期待できます。
 

まとめ

職場の風紀・秩序は、人間関係や仕事のクオリティに大きな影響を及ぼします。社内の風紀が乱れていると感じる管理職の方は、法規や秩序を改めて見直すとともに、部下への接し方やコミュニケーションを振り返ると良いでしょう。
風紀や秩序が維持された、風通しの良い職場づくりを行なうことで、不正行為も未然に防ぐことができます。

 
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