アフリカ・マラウイでの学校給食支援に取り組む特定非営利活動法人聖母。スタッフ4名が東京・神奈川・関西に分かれて活動し、そのほかに高校生や大学生のボランティアがプロジェクトごとに参加しています。
今回は、RECOGの導入・運用を担当する代表の山田様に、導入の背景と現在の活用方法をうかがいました。
以前は一般的なチャットツールで情報共有をしていました。ただ、ひとつの投稿にコメントが次々と連なって数十件に膨らんでしまい、後から見返しても「結局どこで何が決まったのか」がわからなくなる状態でした。話の途中から参加したメンバーは、遡って読むだけでも一苦労です。トピックごとにやりとりの場を細かく分けて整理しようともしましたが、どこに何を書けばいいのか判断がつかず、結局あちこちに情報が混在してしまい、うまくいきませんでした。
情報量が多すぎるために、学生ボランティアがどんな動きをしているのかが見えず、毎月のミーティングでも適切な振り返りやフィードバックができていませんでした。もう少し情報を見やすくして、月ごとの動きを把握しやすくしたい。そして、私たちの活動の積み重ねを記録として残していけるプラットフォームを探していました。一度、情報共有の仕組みをリセットしたいと考えていたとき、以前から知っていたRECOGでできないかと思い「このような使い方ができないか」と相談してみたのです。
RECOGの導入を考えた理由は、情報共有の課題だけではありません。もうひとつ、学生ボランティアの貢献を可視化したいという思いもありました。当団体には学生のボランティアが多く参加しています。クラウドファンディングやチャリティーイベントなど、期間を区切って取り組む活動が多く、メンバーはそうした活動の単位で関わってくれています。
ひとつの活動が終わったときに「がんばったね、ありがとう」というメッセージを受け取れれば、「もっとやりたい」と思って次の活動にも残ってくれるのではないか。レターで感謝や称賛を贈り続けることが、メンバーが長く関わってくれることにつながると考えました。

現在はレターによる称賛と、スレッドでの情報共有をメインに活用しています。
スレッドは、SNSの運用状況やチャリティーイベントの準備、月次のレポート共有など、活動ごとの進捗共有に使っています。投稿には「ソーシャルメディア」「投稿」「チャリティーイベント」といったハッシュタグをつけていて、タグから関連する投稿をまとめて呼び出せるので、必要な情報にすぐたどり着けます。情報がシンプルに整理され、月ごとの振り返りもしやすくなりました。

レターは、日々の感謝や称賛を伝えるのはもちろん、イベントや学生主体で実施した活動の記録を残す意味でも贈るようにしています。
学生の多くは、学校が終わってからSNSの投稿やイベントの企画に取り組んでくれています。授業や部活動を終えたあとの限られた時間を当団体の活動にあててくれているわけですから、決して余裕のある状況ではないはずです。だからこそ、レターで「ありがとう」「助かりました」と具体的に伝えられることを、嬉しく感じてくれているのではないでしょうか。学校の先生でもなく、親でもない立場の人から褒められるのは、学生にとってあまりない経験だと思います。自分が頑張っている領域で認められることが、モチベーションにつながっているように感じます。
RECOGのポップなデザインは学生たちの世代的にもマッチしているようで、スマートフォンにアプリをインストールしてSNSのような感覚で使ってくれています。なかでも驚いたのは、リアクション用のスタンプを自作できる機能を見つけて、マラウイ語で「ありがとう」を意味する言葉のスタンプを作ってくれたことです。自分たちで作ったスタンプだからこそ愛着があるようで、今では気軽に反応し合っています。日本から遠く離れたマラウイの言葉が、日々のやりとりのなかで自然と飛び交っている。支援先の国を身近に感じながら活動できているようで、嬉しく思っています。
目指しているのは、継続的に内的報酬を提供できる組織です。
たとえばひとつの活動が終わったとき、集められた募金が15万円でも150万円でも、その金額はもちろん大切です。でも、それと同じくらい大事なのはスタッフ一人ひとりの達成感だと思っています。そしてその達成感は、どれだけの人が関わり、どれだけの人から褒められたのかによって育まれるものです。だからこそ、定量的な成果だけでなく、定性の面からも評価していける組織にしていきたいですね。
今後は、RECOGに蓄積された記録を活動報告書やレポートとしてまとめ、ボランティアとして携わってくれた学生の在籍校に提出することも考えています。日々の活動とそこで受け取った称賛が形になって学校側に伝われば、学生が自分の取り組みを誇れる材料にもなるはずです。
