導入事例

利用率低迷を「終わり」にしない。進化を選んだアットホームが9年かけてたどりついた称賛のかたちとは

利用率低迷を「終わり」にしない。進化を選んだアットホームが9年かけてたどりついた称賛のかたちとは

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不動産・建設
公開日: 2026.06.11
更新日: 2026.06.11

不動産情報サービス大手のアットホーム株式会社は、不動産会社間の物件情報流通プラットフォームや、一般消費者向けの不動産情報サイトの運営を中心に、不動産業界に役立つサービスを提供する企業です。全国に拠点を持ち、従業員数は現在約1,800名にのぼります。

 

同社がRECOGの前身である「ホメログ」を導入したのは、約9年前の2017年。当時は従業員約1,500名で、会社の50周年事業をきっかけに、部署を越えたコミュニケーションを活性化する取り組みのひとつとして導入されました。

その後、利用率の低迷という壁にぶつかりながらも、新たな活用方法を見出してRECOGへと移行。経営ビジョンの浸透やマネジメント力の可視化、社員大会の演出まで、活用の幅を着実に広げてきました。

今回は、導入から現在までの歩みと、長期運用のなかで見えてきた価値について、部門調整部の倉品様と橋詰様にお話をうかがいました。

 

 

 

環境の変化が生んだ「隣が見えない」という課題

―ホメログ導入以前、組織にはどのような課題があったのでしょうか。

倉品様(以下、敬称略):部署や拠点が増え、働く環境も変わっていくなかで、組織のかたちは少しずつ変化していきました。業務上の情報は密に伝達されているものの、日々のやり取りはどうしても業務連絡が中心で、事務的なものにとどまりがちでした。その背景にある工夫や努力、仕事に向き合う姿勢までは見えにくい。「あの人は最近どんな仕事をしているのだろう」「周囲のメンバーはどんな挑戦をしているのだろう」といった、人となりや仕事への熱量も、なかなか見えてきませんでした。結果として、一人ひとりの成果や頑張りが組織のなかで共有されづらくなっているという課題意識がありました。

 

橋詰様(以下、敬称略):組織体制の変化が進むことで、同じフロアにいても隣の部署が何をしているのか、どんな人がいるのかわからない。そんな状態が広がっていくのを感じていました。これを放置すれば、じわじわと組織としての元気が失われていくのではないかと危惧していました。本来は部署を越えた連携が不可欠であるにもかかわらず、このままではシナジーが生まれず、従業員や部署の力が足し算にしかならず、掛け算にならないのではないか。そんな危機感を覚えました。

 

 

日常的なつながりを深める手段として「感謝」に着目

―そうした課題の解決策として、「感謝を伝える」ことを選んだきっかけは何でしたか?

橋詰:きっかけは、会社の50周年事業でした。プロジェクトメンバーで課題を出し合うなかで、「部署や立場を越えたコミュニケーションを、もっと活性化させたい」という想いが共有されました。その解決策のひとつとして出てきたのが、サンクスレターでした。

研修や評価制度を整えることももちろん重要ですが、それだけで日常のコミュニケーションが変わるわけではありません。私たちが目指したのは、特別なイベントとしてではなく、日常のなかで部署を越えたつながりが自然に生まれ続ける状態です。誰もが前向きに受け取れる「感謝」や「称賛」を起点にすれば、無理なく人と人をつなげられるのではないか。そう考え、2017年に「ホメログ」を導入しました。

 

―ホメログ導入当初の社内の反応はいかがでしたか?

倉品:正直に言うと、最初は戸惑いがありました。業務で関わった人には直接お礼を伝えているのに、あらためてレターを書くとなると「何を書けばいいのだろう」と迷いが生まれました。感謝の気持ちはあっても、それを文章として表現し、仕組みのなかで送るという経験がなかったため、導入当初はなかなか活発に動けなかったのが実情でした。

 

橋詰:だからこそ、まずは「慣れるための設計」が必要だと考えました。「プロフィールは必ず記載する」「最低でも1通はレターを送る」といった簡単なルールを設け、まずは全員が一度は触る状態をつくる。そのうえで、徐々に自発的な利用につなげていく。最初の一歩をどう後押しするかを、強く意識しました。

あわせて、「at voice」という名称とロゴも導入メンバーで考え、親しみやすさを演出しながら社内浸透を図りました。「送ってみたら、意外と嬉しい反応が返ってきた」という体験が、次の利用につながっていったのだと思います。

 

 

「やめる」のではなく「進化させる」という選択

―そうした工夫の結果、ホメログ時代の利用率はいかがでしたか?

橋詰:営業部を中心に、一定の定着はしていました。ただ、全社的な利用率は約35%にとどまり、契約更新のタイミングごとに「もうやめてもいいのでは」という声が出ていたのも事実です。

それでも、営業所をまたいだやり取りや、部署を越えたコミュニケーションなど、普段は顔を合わせないメンバー同士のつながりが確実に生まれていることは感じていました。そこに価値があると分かっていたからこそ、「やめる」のではなく「進化させる」という道を選びました。

ちょうどその頃、ホメログのコンセプトを引き継ぎつつ、機能やデザインを大きくアップデートした「RECOG」の提案を受け、移行を決めました。

 

―RECOGの使い勝手はいかがでしょうか?

橋詰:レターや投稿に対して、拍手や絵文字でリアクションできる点が、とても気に入っています。レターを書くのはハードルが高くても、拍手ひとつなら気軽にできますし、リアクションがつくことで自然とコミュニケーションが生まれます。「書く人」と「書かない人」を分けない、小さな関与の積み重ねが、日常的な利用につながっていると感じています。

 

 

アクセス率80%は、情報共有プラットフォームとして定着した表れ

―現在の利用状況はいかがでしょうか?

橋詰:業務連絡や公式な情報共有は別のツールと明確に役割を分け、RECOGは「感謝・称賛」に特化した場として位置づけています。RECOG移行後1年間の実績では、

  • アクセス率:約80%

  • レター送信率:約50%

と、ホメログ時代から大きく改善しました。

レターを送っているのは全体の約半数ですが、アクセス率が高いということは、それだけ「見ている」人が多いということです。誰がどんな仕事で称賛されているのか、他部署がどんな活動をしているのか。RECOGは、そうした情報を知る場としても機能しています。

 

―アクセス率がこれほど高い理由はなぜでしょうか?

倉品:スレッド機能の存在が大きいですね。スレッドは、特定のテーマごとに投稿をまとめられる機能で、部門のお知らせやノウハウ共有を、感謝・称賛の文脈のなかで発信できます。詳細は別ツールに載せ、「詳しくはこちら」と案内する。RECOGを情報の起点として使うことで、自然とアクセスが増えていきました。

 

橋詰:分析ダッシュボードで、部署ごとの利用状況が可視化されるのも助かっています。数字を見ながら「この部署は最近アクセスが落ちているから声をかけよう」といった、データに基づくフォローができるようになりました。

 

 

感謝を超えて、社内施策をつなぐハブへ

―RECOG導入後に感じている効果について教えてください。

倉品:従業員同士のつながりやエンゲージメントの向上はもちろんですが、それだけにとどまりません。健康経営、ウェルビーイング、企業理念の浸透など、複数の社内施策をつなぐハブとして機能するようになっています。単独の施策ではなく、ほかの取り組みと連携することで、より大きな価値を生んでいる感覚があります。

 

橋詰:RECOGには「10通レターを送ると1食分の給食支援ができる」という仕組みがあり、私は導入以来、毎月欠かさず10通を送り続けています。社内には同じように毎月達成しているメンバーが、自分を含めて3人いるのですが、あるときその3人で、喜びを分かち合うレターを送り合えました。社会貢献という共通の目的が、部署も役職も超えた新しいつながりのきっかけになる。これは、これまでの組織では起きなかった変化だと思います。

 

また、私は内勤のため、営業部の方と業務上で直接関わる機会はそれほど多くありません。それでも、営業部の方々のレターを目にすることで、日々どんな活動をされているのかを知ることができています。そうしたレターに拍手を送っていたところ、「いつも拍手ありがとうございます」とメッセージが届くようになり、業務では接点を持ちにくかった方との間にも、少しずつやり取りが生まれていきました。これまで見えにくかった仕事や想いに触れ、人とのつながりが広がっていくことは、私にとってとても嬉しい変化でした。

 

 

感謝で終わらせず「ビジョン浸透」と「マネジメント強化」にも活用

―貴社ならではのRECOG活用方法を教えてください。

倉品:2024年5月頃、社内で経営ビジョンを浸透させていこうという動きがありました。文化やカルチャーは人がベースですから、制度やルールだけでは根づきません。全社ミーティングで説明して終わりではなく、日常のなかで自然に経営ビジョンを意識できる仕掛けが必要でした。

そこで、一人ひとりが経営ビジョンを自分ごととして捉え、行動に移せる仕組みづくりを目指して、「ビジョン浸透プログラム」を発足しました。

その一環として取り組んだのが、RECOGの運用方針の見直しと再設計です。具体的には、レターに添えるバッジを、経営ビジョンに沿った内容へとリニューアルしました。レターを送るときに「バッジを選ぶ」というアクションが加わることで、送る側はバッジの意味を考える。つまり、ビジョンの中身を自然に意識することになります。

 

橋詰:加えて、約1年前からは、上司が部下を的確に称賛しているレターに対して、シニアマネージャー層が「PICK」(※1)を付ける運用を始めました。マネージャー層には毎月一定数のPICKを課し、運用を促しています。これにより、「良い褒め方」「効果的な称賛の仕方」が全社に可視化されるようになりました。

どのような行動を、どのような言葉で、どのような観点から称賛しているのか。それが見えることで、ほかのマネージャーにとっても参考になります。称賛がひとつのレターで完結せず、「この褒め方いいな」と思った別のマネージャーが自分のチームでも実践する。称賛が連鎖していく相乗効果を感じています。

 

倉品:こうした活用方法を考える社内ディスカッションの場には、シンクスマイルさんのカスタマーサクセスの方にも同席いただき、コンサルタントのように入り込んで伴走していただいています。「どうすれば社内に経営ビジョンが浸透するのか」という根本的な議論から、「そのためにRECOGをどう活用するか」という発展的な話まで、トータルでサポートいただくことで、機能をフルに活用しながら課題解決に取り組めています。

 

※1 PICKとは
組織が大切にしている価値観や行動のお手本となるレターをピックアップし、メンバーにシェアできる機能

 

 

オフラインイベントがRECOGでさらに楽しく

―社員大会でもRECOGを活用されているそうですね。

倉品:年に1回、全従業員が参加する社員大会を開催しています。会場ではカメラマンが記録用に写真を撮ってくれるのですが、参加者がその写真を見る機会はこれまでありませんでした。そこで、「参加者がその場で撮った写真をRECOGのスレッドに投稿し、それを会場のスクリーンにリアルタイムでスライドショーとして映せないか」とリクエストしたところ、シンクスマイルさんがスライドショー機能をカスタム開発してくれました。

社員大会の写真は「撮って終わり」になりがちですが、リアルタイム投影によって会場の一体感がより高まります。歓談の時間にステージへ投影すると、「自分が映った!」「あの部署のメンバーだ!」と盛り上がり、その場の熱量がさらに上がっていくのを感じました。

 

―最後に、今後の取り組みや、RECOG・シンクスマイルに期待することを教えてください。

橋詰:いま検討しているのは、称賛給プログラム(※2)の導入です。「ポイントを貯めたい」というきっかけから「レターを送ってみよう」という行動が生まれれば、レター送信への心理的なハードルを、さらに下げられると考えています。

 

倉品:シンクスマイルさんには、普段から親身に相談に乗っていただいていて、いつも感謝しています。今後も相談したい案件がいくつもありますので、引き続きパートナーとして一緒に考えていただけるとうれしいです。生成AIや分析機能がさらに進化し、従業員一人ひとりの特性や関心を、より高い精度で把握できるようになることにも期待しています。

 

※2 称賛給プログラムとは
RECOGで受け取ったポイントを、さまざまな商品やギフト券と交換できる機能

 

組織の課題を解決するアプリ、RECOG
RECOGは、メンバー同士の「感謝」「称賛」を通じてコミュニケーションを活性化するアプリです。 心理的安全性を高め、チームの活性化に貢献します。
RECOGは、メンバー同士の「感謝」「称賛」を通じてコミュニケーションを活性化するアプリです。 心理的安全性を高め、チームの活性化に貢献します。

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