今回は、グループを束ねる中矢代表と、人事領域を統括してグループ内のRECOG運用について舵を取る浅野様に、導入から5年を迎えた節目でRECOGの運用状況や効果について振り返っていただきました。
―RECOG導入前はどのような課題があったのでしょうか?
中矢様:私たち三福グループは不動産事業やフィットネス事業、ホテル・観光事業、福祉事業など多業種を展開しており、複数の企業を抱えています。その中には正社員がメインの企業もありますが、アルバイトやパートタイマー、業務委託などさまざまな雇用形態の仲間たちがいます。
そのため、たとえば「朝からお昼まで勤務するスタッフ」と「夜間のみ勤務するスタッフ」では、顔を合わせる機会がありません。働く時間・曜日や業務内容が異なると、社内やグループ内でのコミュニケーションが希薄になりやすいと感じていました。
グループとして複数の企業を展開していくにあたり、仕事で関わる人に感謝を伝えたり他の人の頑張りを可視化したりすることは大事です。そんな折、展示会でシンクスマイルのブースに立ち寄ったのをきっかけにRECOGを知りました。他にも複数のサービスを検討しましたが、多様な機能が搭載されているうちの一つがサンクスカード機能というサービスが多い中で、RECOGは「感謝・称賛」に特化している点に魅力を感じました。そこで、今後さらにグループとして強化していくためにも、RECOGを導入することになったのです。
―5年間利用している中で、グループ全体にRECOGを定着させるために工夫してきたことはありますか?
浅野様:RECOG導入当初は、正社員がメインのグループ会社から導入して約200アカウントでスタートしました。新たに増えたグループ会社やスタッフには提供できていなかったのですが、各グループ会社の代表や責任者がRECOGの取組みについて興味を持ってくれるようになったのです。そこでRECOGのメリットや使い方を伝えてみると「やってみたい」と思ってくれる人が増えていったため、200アカウントから一気に2倍くらいに増やすことにしました。
中矢様:感謝や称賛は心の内から出てくるものなので、強制しても意味がないと思っています。そのため、最初からすぐに定着することは難しいのではないかと考え、徐々に浸透していくものだと捉えて進めてきました。
しかし、日々の業務に追われてしまいRECOGの利用まで手が回らないという従業員が少なくなかったのも事実です。これでは頓挫してしまうと思い、声かけやキャンペーンなどを積極的に実施してきました。
その中で利用率が大きく向上したのが、2024年夏ごろに始めた称賛給制度(※)がきっかけです。商品券などに交換できるポイントをレターにつけられるようにしたことで、自発的に利用する従業員が増えていきました。
浅野様:レターを贈る側の心理的ハードルを下げる目的で、レターにつけて贈るバッジも「ありがとう」などのシンプルな種類を加えました。以前は基本理念や行動指針に沿った行動をしている人を称賛できるバッジを設定していたのですが、レターの内容が限られてしまうので、バッジの種類を追加して幅広い内容でレターを贈れるようにしたことも利用が活性化した要因となっているようです。
また、月次の利用レポートを確認して個別に声かけをしたり、年末には年間の称賛レベルに応じて表彰を行なったりして、グループへの浸透を進めています。
※称賛給制度:従業員の行動や成果に対して称賛・感謝を伝えるために少額の報酬を送る制度
―RECOG導入後に感じた効果を教えてください。
中矢様:先ほどもお伝えしたように、業種によってはシフトによって従業員同士が顔を合わせる機会がまったくないという場合もあります。しかし、顔を合わせることはなくても感謝する機会はあるはずです。他の人が感謝や称賛をしている内容を見ると「あの人はこんなに頑張っているのか」「自分もこういう行動をしてみよう」などと勉強になることもあるでしょう。
また、RECOGのレターを見ることで、他のグループ会社の仕事内容を知るきっかけにもなります。三福グループとして一丸となって取り組んでいくには、グループ会社の事業内容や仕事への理解は良いことです。
このように、レターを贈った人・贈られた人だけでなく、周りの人への刺激や情報共有という効果にもつながっているように感じています。
浅野様:グループ間の共通言語・共通ツールとして一気通貫できているのがRECOGです。コングロマリット経営にあたり、こうした共通事項を持てていることは一つのキーポイントになるのではないでしょうか。
また、私は新卒採用を担当していた時期もあるのですが、面接の際に学生の方へ「こうした取組みを行なっている」と話すようにしていました。すると「アルバイト先の居酒屋でも感謝や称賛を大事にしていた」ということで三福グループのカルチャーに同調してくれる方もいたのです。同時に、そうした文化が苦手だという方のスクリーニングにもなるため、入社後のミスマッチを防ぐ効果もありますね。

中矢様:従業員だけでなく、経営者の育成にもRECOGが活用できています。我々、三福グループは複数の企業があり、そのぶん経営者も必要となるので経営者育成は欠かせません。
経営者にとって、部下の良いところを見つけたり、部下の行動を見てポジティブなフィードバックをしてあげたりするスキルは不可欠です。RECOGで部下への称賛を可視化することで、経営者としての「褒めるスキル」の教育につながっています。
―長期的に利用している中で、どのような変化を感じていますか。
浅野様:こうした取組みをしてきて感じているのは、RECOGを通じた文化づくりの重要性です。文化はすぐには根付かず、長く続けること・繰り返すことで定着していくものです。
最初は手間だと思っていても、長く続けていると「なくなったら寂しい」と感じる人も増えていくでしょう。
中矢様:我々は多業種を展開しているからこそ、多様な人材がいます。たとえば、不動産会社の営業担当者と、福祉施設の支援員だと、持っているスキルや人柄はまったく違いますよね。そうした多様な人材が「感謝・称賛」という共通認識を持つことができているのは当社の強みではないかと思っています。
また、毎年100名以上を新規採用しているため、三福グループの文化を知らない人も次々に入社しています。RECOGは「三福グループでは称賛を大事にしていて、業種や業務内容が異なる従業員同士がつながっている」という我々の文化を知ってもらうことにも寄与しているのではないでしょうか。
―今後、RECOGをどのように活用していきたいですか。
中矢様:2030年までに100社のグループ会社を作るということは、同時に100人の経営者も必要になるということです。経営者の褒めるスキルを可視化して育んでいくためには、RECOGは欠かせない存在となるでしょう。
今後の展望としては、分析を強化していきたいですね。ESが高い会社・部署とRECOG利用率に関連性があるのか分析したり、レターの内容からストレス度が高くなっているリスクのある部署や店舗を割り出したりしたいです。そのためAIが搭載されて分析機能がさらに充実すると嬉しいですね。
浅野様:RECOGにはエンターテインメント要素の追加アップデートを期待しています。ユニークな仕掛けがあると「ちょっとRECOGを開いてみよう」「レターを贈ってみよう」という動機づけになるため、今まで利用率が低かった人もログインするきっかけになるのではないでしょうか。
―最後に、RECOGの導入を検討している方へメッセージをお願いいたします。
中矢様:人事管理システムや情報共有ツールなどでは、サンクスカードを機能として組み込んでいるものもありますが、RECOGはサンクスカードに特化したサービスです。他のツールでは叱られたり注意されたりすることもあるかもしれませんが、RECOGの中にはポジティブな言葉しかないので、ストレスなく使えると思います。
浅野様:コングロマリット経営において、グループ会社がバラバラに機能していると相乗効果が期待できません。RECOGは、グループ会社同士を「感謝・称賛」というポジティブな文化を軸にしてつなぐことができるため、現在コングロマリット経営をしている企業様や今後の展開を検討している企業様にとって、メリットになるツールだと感じています。