導入事例

2024.04.01
2024.04.01

部署を越えたレターが飛び交い、部門間連携が強化!事業所全体で高い利用率を維持し続けている秘訣とは?

バイオテクノロジーと抗体医薬を強みとし、医療用医薬品の研究開発や製造・販売事業等を手掛ける協和キリン株式会社。今回は、宇部工場・総務部の今田様、石川様、RECOGの推進担当の上山様(環境安全室)、山田様(品質管理部品質技術課)、包装課の村上様、製剤課の栗栖様にお話をお伺いしました。従業員同士のコミュニケーションが取りづらいとされる製造業において、利用率を高める秘訣とは一体どのようなものなのでしょうか?

 ▼ 目次

会社名:協和キリン株式会社 宇部工場
RECOGご利用人数:101~300名
業種:製造業・メーカー

会社HP:https://www.kyowakirin.co.jp/index.html

 

部署の垣根を越えた連携を強化するため、称賛文化の醸成に着手

ー導入背景を教えてください。
今田様:弊社宇部工場では「多様な個性を活かし、みんなが生き生きと、仕事に責任と誇りを持って、チームワークを大切にポジティブに変革を楽しみながら、患者さんの笑顔のために働くことで、高品質な製品を安定供給する」というありたい姿を掲げています。
生き生きと働ける環境を整えるために、部署の垣根を越えた「チーム宇部」として連携を促すための取り組みを模索していました。
 
弊社では全社をあげて「KABEGOE」をキーワードに、企業文化醸成への取り組みを進めています。その中で期待される行動が示されているのですが、その一つに「よく聞き よく話し よく知る」があります。宇部工場においても、従業員同士の相互理解が進み、部署を越えた連携が強化されることで、生産性やモチベーションが高まっている状態が理想の組織の姿と考えています。こうした組織状態を実現するためには、お互いの業務や行動を見える化し、称賛文化の醸成やコミュニケーションを活性化させることが重要だと考えます。
そのため、働く時間や場所を越えた感謝と称賛を生み出し、部署の連携を強化できるような施策を実施したいという想いがありました。
 
そんなとき、偶然見つけたのが「社員同士で感謝・称賛、ポイントをリアルタイムで贈り合える」ウェブサービスです。また、褒めるコミュニケーションはテレビや新聞などの各種メディアでも注目されていると知ったことで、世の中では従業員同士の感謝や称賛が求められていることを実感し、サンクスレターツールの導入を検討しはじめました。
 

機能の充実度やデザイン性の高さが決め手に

RECOGを選んだ決め手は、レターと一緒に贈るポイントを自由に設定できる点です。「ありがとう」の大きさをポイントで表現できるため、その時々の感謝の度合いを反映しやすいと考えました。また、デザイン性が優れているところも導入を決定したポイントです。とくに、季節に応じた壁紙が毎月自動更新される仕様は魅力的で、楽しく利用できそうだと感じました。分析機能によりレター数の集計やランキング化を行ないやすい点や、Teamsとの連携が可能な点も大きかったですね。1ヶ月に10通以上レターを贈ると、世界中の子どもたちに給食を届けることができるという社会貢献の取り組みにも共感しました。
 
お互いの頑張りを見える化し、称賛し合えるRECOGなら、部署やチームの垣根を越えた連携が促され、人と組織を成長させられるのではないか。そして、その結果、我々が目標とする「従業員が生き生きと働ける環境を整える」を実現できるのではないかという期待から、導入を決定しました。
 
 

目的の設定とリーダーの任命で推進体制を構築

ー導入する際、どのような準備を行なったか教えてください。
今田様:まずは、RECOGの導入背景を周知する下準備として、朝礼資料や掲示板で「部署を越えた連携を促す」という目的を私から直接伝えるところからはじめました。
 
また、RECOGの推進にあたっては、従業員を導くリーダーが不可欠と考え、工場内のトップ2名に「RECO隊長」になってもらい、事業場をあげて利用促進に取り組む体制を整えました。それから、各部署における「RECO推進担当」を1名ずつ任命し、RECOGの必要性や導入目的、期待できる効果などを従業員に伝えていく体制を構築しました。
 

習慣化施策と表彰制度により、導入1年で称賛企業AWARDを受賞

ーどのようにRECOGを運用されていますか。
今田様:導入1年目は、とにかくRECOGを使うことに慣れてほしいという思いがありましたね。推進担当を中心に、各部署でRECOGのログイン数やレター送信数などに関する目標を設定し、その達成を目指すという取り組みを行ないました。しかし、やらされ感を示す人も出てきたため、あまり強制的に利用を促すような取り組みはやめることにしました。
 
上山様:私たちの部署でも、まずはRECOGの利用を習慣化してもらうことを目標に、部署の業務に関係のあるレターをTeamsで共有し、RECOGを開いてもらうきっかけをつくるようにしていました。
 
今田様:また、表彰制度も導入しました。3カ月に1度、称賛レベルが高い従業員を個人単位・チーム単位でそれぞれ3位までと、3カ月連続で毎月10通のレターを贈り給食支援を達成した全員を表彰し、商品券をプレゼントすることとしたのです。
 
こうした取り組みが実を結んだ結果、導入1年目でRECOG称賛企業AWARD2022※のベストカンパニーに選んでいただけたのではないかと思っています。
 
※株式会社シンクスマイルが主催する1年間で最も活発に称賛を贈り合った企業を表彰するアワード
 
 

2年目以降は各部署で独自の目標を設定

今田様:2年目以降は、各部署で自主的に目標を設定してもらうような運用に変更しました。
 
上山様:例えば、私たち環境安全室では「労災ゼロ」という目標を掲げ、「保護具を着用して、安全に作業してくれてありがとう」といった、日常的な安全活動を称賛することを推進しました。また、安全活動に関するレターを最も多く贈った人には、賞品をプレゼントしています。
 
称賛の輪をできるだけ広げたいという思いがあるので、なるべく部署外にもレターを贈るようにしています。
 
山田様:品質管理部品質技術課では、毎週RECOGにログインする時間を設けています。また、定例ミーティングの際にその月のレター送信数や利用率などの結果を周知するとともに、先月と比べて上がった場合は「この調子でいきましょう」、下がった場合は「ここを改善していきましょう」と状況に応じた声掛けを行なっています。
 
私個人の取り組みとしては、普段あまり接する機会のない人ともコミュニケーションを深めたいという思いから、自分の部署はもちろん、他部署に対しては些細なことでもレターを贈るよう意識しています。
 
 

心理的安全性やモチベーションの向上につなげることを意識

ーどのようなタイミングでレターを贈るか教えてください。
上山様:私は、環境安全室に問い合わせしてきた方に対して「質問してくれてありがとう」とレターを贈るようにしています。こうすることで心理的安全性が高まり、次からも質問しやすいような雰囲気になってくれたらいいなと思います。
 
村上様:私はメンバーに仕事を依頼する立場だからこそ、迅速に対応してもらえたときや、なにか良い行動をした人のことはすぐ褒めるようにしています。レターを受け取ることで、実際に「モチベーションが上がった」という声も聞いているので、これからも積極的に贈りたいですね。
 

上長から積極的にレターを贈ることで、利用のきっかけを作り出す

ー利用率が高い秘訣を教えてください。
石川様:レター送信数や称賛レベルの分析結果を見てみると、毎月のランキングのトップが工場長なのです。工場長からレターが届くことで、内容を確認するためRECOGにアクセスする人が自然と増え、「そういえば、あのことについてお礼を言おう」と、レターを贈るきっかけづくりになっているのではないかと感じています。
 
私自身も積極的にレターを贈るようにしており「なにか感謝や称賛を伝えるネタはないかな」と常に探しているような状態です。このような目配りが結果的に場内の状況やメンバーの行動に気づく感度を高めているように思います。
 
また、ほかの人が贈ったレターを参考にして、感謝や称賛を伝えるポイントを見つけることもあります。もちろん、直接話す機会が多い人には口頭でも気持ちを伝えますが、RECOGでもレターを贈ることで目に見えるカタチで気持ちを届けられるため、従業員のモチベーションアップの一助になっていると感じます。
 
それから、私がとくに意識していることは、RECO推進担当や管理職の方々をエンカレッジすることです。例えば、管理職が集まる会議では「RECOGを使ったコミュニケーションが、メンバーとの関係性をつくる土台になるので積極的に活用しましょう」と利用を促しています。ほかにも、今田がRECO推進担当向けに発信している他社事例や弊社内の月次ログの共有メールに返信する形で、日々各職場でリードいただいているRECO推進担当の皆さんへの感謝を伝えたり、私の視点からの気づきをお伝えしたりしています。
 
栗栖様:工場という職場の性質上、他部署の活躍が見えにくい部分はありますが、業務を通じて関わり合いがあるため、まったく見えないということはありません。とくに、RECOGの導入後は、人の良いところを積極的に探すよう意識が変わり、レターを贈ることが習慣化されたのではないでしょうか。
 
 

導入1年目に実施したアンケートで約70~80%が「効果あり」と回答

ー導入後、どのような効果を感じますか。
今田様:導入して1年経つ頃にRECO推進担当を対象に実施したアンケートでは、「感謝や称賛を気軽に伝えられるようになった」「感謝や称賛の輪が広がっていった」「理解や親近感が高まっていった」という3つの項目において、約70~80%の人が効果ありと回答しました。
 
このような結果が表れているのは、コミュニケーションが活性化している証拠だと思いますし、RECOGが「生き生きと働ける環境を整える」という導入目的に寄与していると実感しています。
 

マネジメントや人間関係の構築にも役立っている

石川様:RECOGは従業員同士の称賛のやりとりや助け合いなど、日々の行動が文字として可視化されます。管理職の立場としては、マネジメントにも活かせるのでとてもありがたいですね。日々、従業員の行動や活躍に目を配るよう努力をしていても、すべてをキャッチすることは難しいものですが、RECOGでのやり取りを確認することで、自分が知らなかった従業員の行動や活躍、人と人との関係性も把握することができます。
 
また、1on1ミーティングのアイスブレイクとして、RECOGで見た内容を話題に出すことで円滑なコミュニケーションのきっかけになっています。
 
上山様:RECOGは、ちょうど私が宇部工場に配属になったタイミングで導入されたのですが、人間関係の構築のきっかけづくりとして大いに役立ってくれました。レターの内容は第三者も確認できるので、自分が直接的にかかわっていない内容についても、オフラインでのコミュニケーションのきっかけになります。
 
また、普通ならその場でタイミングを逃すと感謝を伝えそびれてしまうものですが、RECOGなら後からでも感謝を伝えられるのが嬉しいですね。
 
山田様:私たちの部署は、他の部署と物理的に距離が離れているのですが、RECOGを導入してからは気軽に感謝を伝えられるようになりました。普段は対面する機会のない他部署の方との交流ツールとして、役立ってくれています。
 
栗栖様:メールや電話では気恥ずかしく感じるような内容でも、RECOGの導入後は気軽に伝えられるようになりました。RECOGのおかげで、他部署の方や初対面の方ともコミュニケーションのきっかけをつくりやすくなったと感じています。
 

従業員のモチベーションにもプラスの影響を与えている

栗栖様:誰かを称賛するレターを贈ることで、「こういうことをすると褒められるんだ」と学んで、良い取り組みを見習って行動してくれる人もいます。表立って「こうしてください」と周知すると、少し一方的なお願いと捉えられてしまう内容でも、RECOGならさりげなく伝えられるのが嬉しいですね。
 
それに、誰しも褒められれば嬉しいもので、レターをもらうと仕事に対するモチベーションも自然と向上し、「次も頑張ろう」という気持ちになれます。
 
村上様:以前よりも部署を越えた感謝を格段に伝えやすくなりました。また、RECOGの導入後は、レターを通じてその人の活躍を把握できるようになり、コミュニケーションの取りやすさにつながっています。
 
RECOGにはリアクション機能もあるため、レターを受け取った側も感謝や喜びを伝えやすいのが良いですよね。相手が喜んでくれていることが分かると、レターを贈っている側もモチベーションが上がります。贈った側・贈られた側が相互にコミュニケーションを深めるとともに、お互いによいモチベーションを与える好循環を生みだせているのではないかと思います。
 
 

称賛文化を醸成し”生き生き働ける環境”の土台をつくる

ー今後、目指したい組織の姿を教えてください。
今田様:今後も、従業員が自然と使いたくなるような感謝ツールとしてRECOGを育てていき、部署を越えた連携をより一層強化したいと考えています。
 
石川様:仕事にやりがいを感じてもらうためには、称賛文化の醸成が不可欠だと感じています。RECOGの利用をさらに活性化し、従業員が生き生きと働ける環境の土台を形づくっていきたいですね。
 
 
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