創業50年以上の歴史を持ち、大阪府内にパチンコ・スロットホールを展開するほか、レストランやカフェを運営している株式会社オフィスボストン(マジックバードグループ)。RECOGの前身のサービスである「ホメログ」の時代から、9年以上継続してご利用いただいています。 今回は取締役の夏川様に、RECOGを導入した背景や導入後の効果についてお伺いしました。
海外のような称賛文化を醸成し、従業員の相互理解を促進
ー導入背景を教えてください。
もともと「褒める文化を社内に根付かせたい」という当社オーナーの強い想いがありました。オーナーがかつて暮らしていたアメリカでは、見知らぬ人からも「あなたのファッション素敵ですね」といったように、ちょっとしたことでも褒められることがよくあります。
こうした文化を自社にも取り入れ、社内で直接的な関わりがない従業員同士が互いを褒め合う風土を醸成したいという想いがあったのです。
また、各店舗が縦割りの構造になっていることで業務が各店舗内で完結してしまい、他店舗との交流が不足しがちなことも課題のひとつでした。そこで、従業員の活躍や頑張りを可視化すれば、業務で直接的な関わりがない従業員の理解を促進できると考え、RECOGの導入に至りました。
心からの感謝を尊重し、レターの数よりも質を重視
ーどのように運用されていますか。
とくにルールは設けず、「使いたいときに使ってもらう」というスタイルで運用しています。
実は、私が店舗に勤務していた際は、レター送信数を尊重する運営がされていたのですが、当時から「これでは押し付けになってしまうのでは」と感じていました。そのため、私がRECOG浸透の旗振り役に就任してからは、従業員に対して「レターを書きなさい」というノルマを課すことは一切せず、レターの数ではなく質を重視した運用方針をとっています。
月々の付与ポイント消費を達成するためではなく「ありがとう」という気持ちを伝えたいというモチベーションこそが、本当の感謝だと考えるためです。ただ、各店舗の店長クラスに対しては、第三者が見ても称賛する行動の詳細がわかりやすいように、レターの内容をなるべく具体的に書いてもらうようにお願いしています。まずは店長クラスが見本を示すことで、従業員がより効果的にRECOGを活用できるよう促したいという狙いがあります。
全社員による「投稿リレー」で、RECOGのアクセス率が向上
弊社ではレター機能だけでなく、投稿機能も積極的に活用しています。
そのひとつが、全社員による「投稿リレー」です。これは「若手が気になる15のこと」と題して、計15個の質問を従業員が順番に回答していくというものです。自己紹介にはじまり、オススメ飯や、好きな映画や漫画のセリフなど、その人のパーソナルな部分が伝わるような設問となっています。
これらの質問内容は、新入社員に決めてもらいました。世代間の感覚の違いを考慮し、若い世代の価値観に基づく内容としたほうが、幅広い世代にとって答えやすい質問になると考えたためです。
当初は各店舗の店長クラスのみ別企画を実施したのですが、その結果RECOGへのアクセス率が向上したため、新企画の「投稿リレー」で範囲を全社員に拡大することとしました。
RECOGに限った話ではありませんが、同じ施策を長期間実施しているとだんだんと目新しさがなくなり、従業員の興味関心が低下してしまうものです。しかし、全社員による投稿リレーをはじめたことで、RECOGのアクセス率は98%にまで回復しました。
RECOGをあまり利用しない層に対して、RECOGに触れるきっかけをつくりたいという狙いもありましたが、近年はコロナ禍の影響で社員旅行を実施できていなかったことも、投稿リレーを始めた理由のひとつです。とくに、若手スタッフはまだ店舗を1店舗しか経験していない場合が多く、ほかの店舗スタッフと顔見知りになる機会がほとんどありません。そのため、投稿リレーにより「離れた店舗で働くスタッフ同士が、お互いのことを知るきっかけになれば」という思いもありました。
投稿リレーの回答は、毎週決まった曜日・時間に投稿されるよう、予約機能を活用しています。また、回答が投稿される日の朝には「今日登場するのは、いつも~~な活躍をしている◯◯さんです」といったように、みんなの注目を集めるようなアプローチも行っています。回答者を紹介する際に、RECOGを通じて知った情報を参考にすることもありますね。
「振り返り」のツールとしてもRECOGを活用
RECOGは「振り返り」のツールとしても便利です。過去に自分がもらったレターを確認すれば、そのとき自分が頑張ったことや、褒めてもらえたことが一目瞭然となります。私自身も、もらったレターを振り返り、自分の成長を実感できたことがありました。
また、RECOGは、1年間に受け取ったレターをまとめた「感謝のアルバム」を作成できるのも良いですね。弊社では、この感謝のアルバムを新入社員のご家族にプレゼントするという取り組みを行っています。大切な家族をお預かりしている立場として、1年間の頑張りをお伝えするとともに、少しでも安心していただきたいという思いによるものです。
相互理解が促進され、新たなコミュニケーションのきっかけに
ー導入後、どのような効果を感じますか。
やはり、レターを贈ってもらえると嬉しい気持ちになれるので、コミュニケーションツールとして優秀だと思いますね。投稿機能ではそれぞれの趣味や、おすすめの食べものなどの情報を発信することもあるのですが、その投稿に対してコメントする人もいて、新たなコミュニケーションを生むきっかけにもなっています。
社内ツールではありますが、みんなが楽しく利用できることが一番だと考えているので、このようにカジュアルなコミュニケーションツールとして運用しています。なかには、本社から各店舗に赴く際、RECOGのレターを見返して、各従業員とコミュニケーションのきっかけを作っている人もいるようです。
また、RECOGを導入したことで、離れた場所にいる従業員の頑張りが可視化されるようになりました。普段は関わりのない従業員でも、RECOGを通じて「この人はこういうことを頑張っているんだ」と、その人の人となりを知ることができています。
個人が自主性を持ちながら、全員で同じ目標を目指せる組織へ
ー今後、目指したい組織の姿を教えてください。
今後は、従業員が個々の能力をより一層活かして、それを伸ばしていけるような環境を提供していきたいと思っています。現場の従業員の活躍を支援して、ボトムアップをもっともっと増やしていきたいですね。
各従業員が自主性を持ち、ひとつのゴールに向かってひた走れる組織をつくりたいと考えています。そのための行動指針の浸透に、RECOGが役立つことを期待します。