コラム

社内表彰制度のメリットや選考基準とは?ユニークなアイデアや成功事例を紹介

社内表彰制度のメリットや選考基準とは?ユニークなアイデアや成功事例を紹介

公開日: 2023.12.13
更新日: 2026.06.09
従業員のモチベーションや定着率に課題を感じ、社内表彰制度の導入を検討している人事・総務の担当者は少なくありません。ただ制度を設けるだけでは、思うような効果が得られず形骸化してしまうケースもあります。

 

そこで本記事では、社内表彰制度の目的やメリット、導入手順に加えて、制度を長く機能させるための運用のポイントまで整理しました。これから設計する方はもちろん、既存制度を見直したい方の参考になるはずです。

 

 

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社内表彰制度とは

社内表彰制度とは、企業が従業員の功績や日々の貢献を称え、表彰する仕組みのことです。業績だけでなく、努力の過程やチームへの貢献など、幅広い行動を評価の対象にできる点が特徴といえます。ここでは制度の目的と、人事評価制度との違いを整理します。

 

社内表彰制度の目的

社内表彰制度の主な目的は、従業員のモチベーションを高め、組織の成長へつなげることにあります。自分の取り組みが認められたという実感は、働きがいや会社への帰属意識を育てます。人材の確保が年々難しくなるなか、既存の従業員に長く活躍してもらうための施策として導入する企業が増えてきました。

 

人事評価制度との違い

社内表彰制度と混同されやすいものに、人事評価制度があります。人事評価制度は担当業務の成果を評価し、給与や昇進に反映させる仕組みで、結果は個人にのみ伝えられるのが一般的でしょう。一方の社内表彰制度は、数値で表しにくい貢献や挑戦も対象にでき、表彰結果を組織全体へ公開する点が異なります。両者は競合するものではなく、人事評価で拾いきれない部分を表彰制度が補う関係だと考えると分かりやすいです。

 

社内表彰制度が注目される背景

社内表彰制度そのものは新しい概念ではなく、永年勤続表彰などは古くから多くの企業で運用されてきました。それでも改めて関心が高まっているのには、いくつかの理由があります。

 

ひとつは、人材確保の難易度が上がっていることです。少子高齢化や働き方の多様化により、優秀な人材の採用や定着はますます難しくなっています。もうひとつは、金銭的な報酬だけではエンゲージメントを維持しにくくなった点です。とくに若い世代では、給与や待遇に加えて「自分の貢献が周囲に認められる実感」を重視する傾向が見られます。こうした変化のなかで、感謝や称賛を通じて従業員を認める社内表彰制度が、改めて見直されているのでしょう。

 

社内表彰制度を導入するメリット

社内表彰制度を適切に設計・運用できれば、組織にさまざまな良い効果が生まれます。

  • モチベーションとエンゲージメントの向上
  • 離職防止と人材定着
  • 目指すべき行動指針の浸透

ここでは、これらのメリットを詳しく紹介します。

 

モチベーションとエンゲージメントの向上

表彰された従業員は、自分の仕事が正当に認められていると感じ、やりがいを強めます。また、どうすれば評価されるかが明確になることで、ほかの従業員の主体性も引き出されるでしょう。結果として、組織全体の生産性向上にもつながっていきます。

 

離職防止と人材定着

成果だけでなく、普段の地道な取り組みや会社外での頑張りまで評価されると、従業員は会社から大切にされていると実感しやすくなります。こうした帰属意識の高まりはエンゲージメントを押し上げ、長く働き続けたいという気持ちを育てます。離職率の改善を目指す企業にとって、有効な打ち手のひとつといえるでしょう。

 

目指すべき行動指針の浸透

どのような行動が表彰されるのかを社内で共有すると、従業員が目指すべき方向性が自然とそろっていきます。理念や行動指針を口頭で伝えるだけでは浸透しにくいものですが、表彰という形で具体的な行動を示せば、組織が大切にする価値観が伝わりやすくなります。

 

 

社内表彰制度のデメリットと注意点

メリットの多い社内表彰制度ですが、設計や運用を誤ると逆効果になりかねません。導入前に押さえておきたい注意点を見ていきましょう。

 

不公平感によるモチベーション低下

選考基準が曖昧なまま運用すると、「なぜあの人が選ばれたのか」という不信感を招きます。努力しているのに報われないと感じた従業員のモチベーションが下がり、かえって離職を後押しする恐れもあるため注意が必要です。可能な範囲で基準を明文化し、納得感のある制度を構築しましょう。

 

個人主義の助長

個人の成果だけを表彰対象にすると、有益な情報を共有しなくなるなど、チームワークが乱れる場合があります。組織全体の生産性を守るには、チーム単位の表彰枠を設けるなど、協調を促す工夫も組み込むとよいでしょう。

 

運用コストと手間

表彰の仕組みづくりや褒賞品の準備には、相応の時間とコストがかかります。目的が曖昧なまま始めると、コストに見合った効果が得られません。導入前に目的を明確にし、費用対効果を見極めたうえで判断することが大切です。

 

 

社内表彰制度の主な種類

社内表彰制度には、業績やプロセス、勤続年数など、評価する観点に応じてさまざまな種類があります。代表的なものとしては、以下があります。

  • 半期や年間で最も活躍した従業員を称えるMVP
  • 一定の勤続年数に達した人を称える永年勤続表彰
  • 成果に至る過程を評価する努力賞
  • チーム単位で表彰するチーム賞

ユニークな切り口の表彰や、自社に合った種類の選び方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

 

 

社内表彰制度の導入手順

ここでは、社内表彰制度をスムーズに導入するための基本的な流れを5つのステップで整理します。

  • ステップ1:導入目的を明確にする
  • ステップ2:制度内容と選考基準を設計する
  • ステップ3:就業規則に明記する
  • ステップ4:従業員へ周知する
  • ステップ5:運用と見直しを繰り返す

 

ステップ1:導入目的を明確にする

最初に、何のために制度を設けるのかを決めます。目的が曖昧だと、ただ表彰するだけで効果が出ません。離職防止なのか、特定行動の浸透なのかなど、現状の課題を分析したうえでゴールを定めましょう。

 

ステップ2:制度内容と選考基準を設計する

目的が定まったら、表彰の種類や対象、選考基準、褒賞の内容を具体的に決めていきます。とくに選考基準は、できる限り数値化したり評価項目を点数化したりして、公平性を確保することがポイントです。

 

ステップ3:就業規則に明記する

常時十人以上の従業員を使用する企業が表彰制度を設ける場合、労働基準法第八十九条により、その種類と程度を就業規則へ記載する義務があります。作成や変更をした際は、所轄の労働基準監督署への届け出も必要です。法令への対応を怠ると罰則の対象になり得るため、慎重に進めましょう。

※出典:労働基準法|e-Gov法令検索

 

ステップ4:従業員へ周知する

就業規則へ記載したら、内容を正しく従業員へ伝えます。制度の目的やメリットを理解してもらうことで、従業員の納得感が高まり、運用も定着しやすくなるでしょう。説明会や社内報を活用するのも有効です。

 

ステップ5:運用と見直しを繰り返す

制度は導入して終わりではありません。運用後はアンケートやヒアリングで現場の声を集め、定期的に振り返りを行ないます。その結果をもとに改善を重ねることで、より効果的な制度へと育てられます。

 

 

社内表彰制度を形骸化させないポイント

せっかく導入しても、いつの間にか誰も関心を持たなくなる形骸化は、多くの企業が直面する課題です。制度を長く機能させるための2つの視点を紹介します。

 

日常的な称賛と組み合わせる

年に一度の表彰式だけでは、評価される瞬間が限られ、ふだんの頑張りが見えにくくなります。日常的に感謝や称賛を伝え合う文化があってこそ、表彰の価値も高まるものです。誰がどんな貢献をしているかを普段から可視化しておくと、選考の納得感も生まれ、制度が社内に根づきやすくなります。互いを認め合う土壌づくりが、形骸化を防ぐ第一歩といえるでしょう。

 

効果を定量的に測定する

制度の効果を感覚だけで判断していると、改善のきっかけをつかめません。エンゲージメントスコアや離職率、称賛の送受信数といった指標を定期的に確認し、改善サイクルを回す仕組みをはじめから組み込んでおくことが重要です。数値で振り返れば、次に手を打つべき点も見えてきます。

 

 

社内表彰に関するよくある質問

社内表彰制度の導入を検討する際に、担当者からよく挙がる疑問をまとめました。

 

社内表彰制度は就業規則に記載する必要がありますか?

常時十人以上の従業員を使用する企業が表彰制度を設ける場合、労働基準法第八十九条により、表彰の種類と程度を就業規則へ記載する義務があります。作成や変更をした際は、所轄の労働基準監督署への届け出も必要です。記載を怠ると罰則の対象になり得るため、制度設計の段階で対応しておきましょう。

出典:労働基準法|e-Gov法令検索

 

表彰の景品やトロフィーは課税対象になりますか?

景品の内容によって、課税される場合と非課税になる場合に分かれます。現金や換金性の高いギフトカードは給与所得として課税されるのが一般的です。一方、永年勤続者への記念品など一定の要件を満たすものは、非課税と扱われるケースもあります。判断に迷う場合は、国税庁の情報を確認したり専門家へ相談したりすると安心でしょう。

出典:給与等に係る経済的利益|国税庁

 

どのくらいの企業が社内表彰制度を導入していますか?

働き方改革やエンゲージメント重視の流れを背景に、表彰や報奨の仕組みを設ける企業は広がっています。永年勤続表彰のように長年定着している制度もあれば、近年は自社の文化に合わせたユニークな表彰を取り入れる企業も増えてきました。導入率は調査によって幅がありますが、決して珍しい制度ではありません。

 

中小企業でも社内表彰制度を導入できますか?

規模にかかわらず導入は可能です。むしろ従業員一人ひとりの顔が見えやすい中小企業では、表彰の効果が伝わりやすいともいえます。大がかりな表彰式を用意しなくても、日常的に感謝を伝え合う仕組みから始めれば、無理なく称賛文化を育てられるでしょう。

 

制度が形骸化しないか不安です

年に一度の表彰だけに頼らず、ふだんから感謝や称賛を可視化しておくことが形骸化を防ぐポイントです。あわせて、エンゲージメントスコアや離職率などの指標で効果を定期的に振り返り、改善を重ねていくと、制度が社内に根づきやすくなります。

 

 

日常の称賛文化づくりを支えるRECOG

社内表彰制度を形骸化させないためには、日常的に感謝や称賛が飛び交う土壌が欠かせません。その土台づくりに役立つのが、チームワークアプリ「RECOG」です。RECOGは、従業員同士が感謝・称賛のメッセージカードを贈り合う仕組みを通じて、組織に称賛文化を根づかせるサービスで、前身サービスから累計2,000社以上に導入されています。

 

たとえば、積極的にカードを贈っている従業員を表彰するといった形で、日常の承認と表彰制度をつなげている企業もあります。誰がどんな貢献をしているかが可視化されるため、表彰の選考にも納得感が生まれやすくなるでしょう。心理的安全性の向上やエンゲージメント改善にも寄与します。

 

RECOGの機能や導入事例をまとめた資料を無料で配布しています。形骸化しない表彰制度づくりや称賛文化の醸成にご関心のある方は、ぜひ資料をご請求ください。

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まとめ

社内表彰制度は、従業員の功績を称えてモチベーションや定着を高め、組織を活性化させる有効な仕組みです。一方で、選考基準が曖昧だったり日常の承認とつながっていなかったりすると、不公平感を生み形骸化を招きかねません。

 

導入目的を明確にし、就業規則への対応を整えたうえで、効果を測定しながら改善を続けることが成功の鍵となります。年に一度の表彰だけに頼らず、日々の称賛を積み重ねる文化づくりとあわせて、自社に合った制度設計を進めていきましょう。

 

 

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