導入事例

2023.07.11
2023.07.11

職員の障害や物理的な距離を超えたコミュニケーションで、職員が安心して働く職場をつくる

創業70年を超える株式会社日本シューターは、国内トップシェアを誇る病院内自動搬送システムを始め、最先端の介護予防デイサービスの運営など、幅広い事業を展開しています。 同社の介護予防デイサービス事業の「暖団」では、2019年からRECOGを導入し、視覚障害や聴覚障害を持つ職員の皆様含めてRECOGをご利用いただいています。 今回は、介護事業部部長の池田様、課長兼施設長の寺﨑様、施設長の柿崎様、聴覚障害をお持ちの水谷様、視覚障害をお持ちの西村様・田原様・小西様・名徳様にRECOGの導入背景や導入後の効果をお伺いしました。

会社名:株式会社日本シューター
RECOGご利用人数:1~50名
業種:医療・福祉

会社HP:https://www.nippon-shooter.co.jp/

 

障害の有無にかかわらず利用できる仕組み

ーRECOGを導入された背景を教えてください。
池田様:当社では、人々が100歳まで健康でいられる社会を目指しています。しかし、私たち自身が働く環境について考えたとき、そこにはいくつかの課題が見えていました。例えば、介護業界は一般的にストレスが多いとされる業界の一つといわれています。私たちもストレスチェックを行なった結果、好ましくない結果が出ていました。
また、店舗間でのコミュニケーション不足という課題も見えてきました。そもそも店舗間での情報共有をする場がなかったため、お客様からのポジティブな声や、店舗の良い取り組みが他の店舗に伝わらなかったり、職員が活躍した情報も店舗内に留まっていました。
 
この2つの課題を解決するためには、従業員同士や店舗同士のコミュニケーションの強化によって、活躍している人に正しくスポットライトをあてることでモチベーションを高めることや、情報連携をすることで良い取り組みを広げていくことが重要だと考えました。
そこで、視覚障害や聴覚障害を持った職員や、外国人の職員も使いやすく、この2つの課題を解決できるサービスはないかと検討を始めました。
 
しかし、職員の障害や、会社からの制約などを考慮すると、なかなか良いサービスを見つけられませんでした。
そのなかで、当時有名なテレビ番組や新聞でRECOGが取り上げられていることを知り、問い合わせたことが導入のきっかけでした。RECOGはアクセシビリティが考慮されており、VoiceOverの対応はもちろん、障害の有無に関わらず、職員全員が利用することができるサービスだと思いました。当社の課題である店舗間の情報共有と職員同士のコミュニケーションを解決できることを知り、導入を決定しました。
 
 

業務と職員の状況を可視化し安心して働ける職場づくり

ーどのようにRECOGを運用されていますか。
小西様:私は入社したばかりで視覚障害を持っていますが、RECOGのマイページを活用しています。マイページで一緒に働く人を知ることで、共通点を知って話しかけやすくなりますし、逆に話してもらいやすいように思います。
RECOGで積極的に職員にレターを贈ったり、受け取ることが、今後のコミュニケーションの取りやすさに繋がります。
 
田原様:私は助けてくれる職員にスポットライトが当たるように心がけた使い方をしています。視覚障害を持っているため、業務中に他の職員からサポートを受けることが多々あります。もちろん口頭で感謝を伝えていますが、RECOGでも感謝を伝えることで1対1のやり取りで終わらず、その職員の仲間思いな行動を他の職員にも見てもらっています。
 
寺﨑様:私は、RECOGの投稿機能やグループチャットを活用し、職員一人ひとりの状態に合わせた連携を取っています。例えば、業務内容を写真や動画を添えて共有することで、聴覚障害を持った職員でも業務を理解しやすくなりました。
また、投稿フィードで業務に便利な機能やグッズを紹介したり、職員たちが福利厚生で得たものを投稿することで、各店舗のトレンドが分かります。レターフィードでは各店舗で何が起きているか知ることができるので、全店舗でそれぞれの状況を可視化できるようになりました。
このように、情報が透明化されたことで全職員に同じ情報を公平に共有することができ、組織全体の繋がりが強化され、一つのチームとして一体感を持って動けるようになりました。
 
 
さらに、RECOGの相関図(※1)は、職員同士の関係性を一目で把握することができるだけでなく、自分の目が行き届かない職員を発見する手助けもしてくれます。
他者と繋がりが減ってきた職員には積極的に面談を設けたり、職務の様子を観察してレターで感謝の気持ちを伝えるようにしています。RECOGのレター機能と相関図機能の掛け合わせにより、全職員が安心して働ける職場環境づくりに大いに寄与しています。
 
※1 相関図:RECOG内のコミュニケーションから、組織の人間関係の繋がりが見える機能。線の色や円の大きさから、個人の繋がりや繋がりの強さの可視化が可能。

RECOGの仕組みで働きやすい環境を整える

ーRECOG導入後、どのような効果を感じますか。
池田様:導入前に目標としていた、情報を一元化し、各店舗の取り組みや職員の活躍を可視化することで、職員同士のコミュニケーションを強化することは達成したと自負しています。また、RECOGを通じて日々の活動状況や職員同士の繋がりの強さを可視化できたことで、実際に店舗にいなくても組織の状態がわかるため、全体のマネジメントも行ないやすくなりました。
 
寺﨑様:RECOGを通じて職員の活躍を知ることができたことは大きな変化でした。役職柄、外出していることが多いのですが、現場に居なくても店舗の状況が分かるようになりました。例えば、結果に至るまでのプロセスや、今まで気づくことができなかった職員の活躍や特性の把握に役立っています。
また、年齢や役職が上がると自然と褒められることが少なくなりますが、RECOGを導入して、感謝されることが増えたことは、とても嬉しいです。レターを受け取る喜びだけでなく、自分の感謝が社会貢献(※2)につながるということも、モチベーションになりました。私だけでなく、毎月レターを10通以上贈る職員もたくさんいます。これは、RECOGの給食支援をする仕組みがレターを贈るモチベーションになっているのだと思います。
※2 社会貢献:RECOGでレターを月10通以上贈ることで、 世界中の子どもたちに給食1食分相当の寄付を行なう仕組み
 
水谷様:私は聴覚障害を持っていますが、RECOGで情報がテキスト化されたおかげで、リアルタイムで情報を得られるようになり、業務がスムーズになりました。また、レターを通じて自分の仕事が周囲の人々に喜ばれていることを知り、自分のモチベーションになっています。
さらに、RECOGで職員の状態が可視化されたことで、他の職員に声をかけやすくなりました。状況に応じたコミュニケーションをとることで、連携の強化を促進しています。
 
名徳様:私は視覚障害を持っているので、業務中に目で見て理解することが難しい時があります。例えば、他の職員の顔と名前を一致させることが今まで難しかったのですが、RECOGのプロフィール情報があることで解決できました。プロフィールページでレターの内容がまとまっているので、その人の活躍や人となりが分かりました。
また、私は入社したばかりですが、レターを受け取ると自分の頑張りが伝わっていて嬉しい気持ちにもなりますね。
 
西村様:他店舗の職員と関わる機会は少ないですが、頻繁に活動状況が投稿されるため、物理的な距離が離れていてもチームで働いていると感じることができます。また、私は視覚障害を持っていますが、RECOGはアクセシビリティに配慮されているため、他職員の活躍を投稿やレターで見ることが日々の楽しみの1つとなっています。
 
柿崎様:レターを見ることで、自分がその場に居なくても職員の活躍を知れますし、それに対して称賛を贈ることができるのはRECOGという仕組みがあるからこそ成り立ちます。第三者として知った内容に対しても称賛をすることで組織全体として称賛文化ができあがり、一体感がうまれたように感じます。
 
 

強制ではなく”楽しく”使えることが長期利用の秘訣

ー長期でRECOGをご利用いただいている秘訣はどんなことですか?
池田様:RECOGが単なる仕事の一部ではなく、職員の日常生活の一部にまで浸透し、文化として根付いていることが長期利用できている秘訣だと感じています。職員たちは1日の終わりを振り返りながら、レターを贈ることを習慣としているようです。RECOGで飛び交うレターを読むことで仕事の疲れが解消され、次の日への活力を充電できています。
 
さらに、RECOGを利用すること自体が楽しみとなっていることも長期利用の鍵となっています。楽しみながら使えるツールは、ストレスの軽減にも寄与し、持続可能な運用を実現しています。

 
一覧に戻る