お知らせ

2019.03.27
2019.03.27

給食支援報告書 Vol.7

給食支援報告書 Vol.7。 RECOGでは1ヶ月に10通以上レターを贈ると、発展途上国のこどもたちに給食を1食分届ける仕組みになっています。 給食支援は、株式会社テーブルクロスさんの給食支援事業を通して行っており、現場からも喜びの声をたくさん頂いています。 テーブルクロス様よりご提供頂いた給食支援報告書を共有させていただきます。

10人に3人が小学校を卒業できないフィリピンで

2016年度のGDP成長率は6.9%と高いにもかかわらず、貧富の格差が激しいフィリピンでは、いまだ2600 万人が貧困の中で暮らしており、3割ものこどもたちが小学校を卒業できずにいます。私はフィリピンで100 家庭以上を訪問してお話を聞いてきましたが、ほぼ全ての親たちの願いは共通していました。 それは、「こどもには十分な教育を受けさせ、貧困から抜け出してほしい」ということでした。

なぜ、小学校を卒業できないの?

実はフィリピンでは、9割以上のこどもたちが小学校に入学します。

しかし、経済的な理由で中退してしまうケースが後を絶ちません。学費や食事を稼ぐために働かなければならず、その結果として中退してしまうケースはよく知られています。

また、空腹のまま遠くまで通学することや、空腹のために授業に集中できないことも大きな問題です。フィリピン では、出席日数が足りなかったり成績が悪かったりすると、小学校でさえ留年してしまう制度があるため、これらは深刻な問題です。そんな中、私たち認定NPO法人アクセスは、2010年からこどもたちに給食を届ける活動を始めました。 テーブルクロスを通じて皆さまからいただいているご支援は、そうしたこどもたちのための給食となっています

給食は栄養のためだけじゃない

こうして給食をスタートして以来、対象となっているこどもたちの出席率は明らかに向上しました。成績も少しずつ改善し、結果として中退を防止することにもつながっています。

日本でも、「学力・体力の高さで上位を占める都道府県では、学校給食が完全実施されている」という調査結果が出ています。栄養バランスのとれた給食は、こどもたちの栄養状態の改善だけでなく、学力・体力の向上にも役立つのです。給食支援を受けてきたこどもたちは「給食は栄養があって おいしい」「給食のおかげで、両親がお昼ごはんの心配をしなくてよくなってうれしい」と話しています。

困った時に助け合える関係も

この給食、買い出しから献立作り、調理、後片付けまですべてをこどもたちの保護者が担ってくれています。こうした作業を通じて、保護者同士の心の距離が近くなり、互いに困った時に助け合える関係に発展したり、「近所のあの子、大丈夫かな」と気にかける人が増えたりしています。

★テーブルクロス累計給食支援数:118,703 食(2018年3月末現在)

★2018年3月支援実績: 10,095食

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