お知らせ

2019.03.13
2019.03.13

給食支援報告書 Vol.5

給食支援報告書 Vol.5。 RECOGでは1ヶ月に10通以上レターを贈ると、発展途上国のこどもたちに給食を1食分届ける仕組みになっています。 給食支援は、株式会社テーブルクロスさんの給食支援事業を通して行っており、現場からも喜びの声をたくさん頂いています。 テーブルクロス様よりご提供頂いた給食支援報告書を共有させていただきます。

アジアの中でも最貧国のネパール

公益社団法人アジア協会アジア友の会 (JAFS) では、1991年に現地の栄養調査を実施したことを機会に、アジアの中でも最貧国のネパールに給食と栄養指導を実施しています。

日本では何にでも入っているほど食材としてメジャーな卵が、ネパールでは大変高価であることと、同時に家の鶏の卵は、孵化させるために食べることはしません。そのために農村の子ども達が卵を口に出来るのは年に数回、肉や、魚もお祭りの時だけでした。子ども達の体格は小さく、10歳の子どもは6歳ぐらいにしか見えません。その状況がきっかけとなり、週に一度の卵と牛乳の給をはじめました。

特別な日の給食はテーブルクロスから

現在は、卵と牛乳の給食の日以外にも豆の日、ビスケットの日、雑穀の日など、毎日給食を実施していますが、卵と牛乳が出てくることは今も子ども達にとっては特別な日です。

テーブルクロスを通じて皆さんのご支援は、この特別な日の給食に充てさせていただいています。子ども達にとって成長に必要なたんぱく質を得る貴重な機会になっています。私達は、 給食の実施のみならず、子ども達はじめ学校の先生たちに栄養学習を行っています。食べる事の大切さ、食べ物の体への役割をきちんと知る事で、限られた食材の中から日々の食事への理解に繋げて欲しいと願っての指導です。

給食を行うことで一番の変化は、子どもたちが学校にきちんと通うようになったこと、加えて自主性が出たこと、そして以前よりも体格が少し良くなったことです。栄養不良状態の子どもたちの状況改善には給食は欠かせません。

一方、卵の日に卵を手にしたとたん席を立つ高学年の女の子が居ました。「卵、まだ食べてないでしょう?」と聞くと、はじめは 「食べた」と言い張ります。「怒っているわけではないので、なぜ食べないのかの理由を知りたいだけなのよ。」と聞くと、「年の離れた弟に持って帰ってやりたいの。私の家では卵を買う余裕がないから弟は卵を食べたことがないんです。」と話してくれました。

このように課題も多いのが現状ではありますが、給食を続け、管理栄養士が関わることで解決できる ことは多くあります。食べることは生きる事です。子供たちが給食を通じてその意味をきちんと理解し、自分たちの健康と共に将来を見据える機会を与え続けていきたいので、今後もご協力いただけましたら幸いです。

 

★テーブルクロス累計給食支援数:102,563食食(2018年1月末現在)

★2018年1月支援実績:7,913 食

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